かなりわけわかめの腰下O/Hトラブル編



2007.6.9追記


え〜と本日はですね、2007年6月に起こった洒落にならない無駄なトラブルの全容などを

コンテンツ1ページ丸ごと使ってご報告してみたいと思いますです。

…いやほんと、これ書いてる現在でもはっきりとした原因が分かっていないので、なんとも悔しいですが。

とりあえずは事の顛末をどーぞ。


さてさて。先日レジェンドの一つを叩き込んだ我がGダッシュですが、大変気持ちの良い回転とは裏腹に、

距離がかさむにつれ振動が大きくなってきまして。

もちろん中古パーツばかりの寄せ集めレストアなので不具合の出た所はその都度交換して来ましたが、

一番の要であるクランクシャフト&クランクケースは2年間ずっと乗りっぱなしだったんですね。

最初は自己流芯出し&秘密ベ(略)等を行い組んだ入魂の腰下ですが、さすがに一度クランクピン抜いてる上、

駆動系側シャフトにはわずかながら曲がりがあったので、ソレがチャンバー等使用での高負荷に耐えられなくなって

来た様で、振動増大&駆動系&フライホイールも目視でブレが確認出来る程の劣化具合になってしまったので…

ここは一発、腰下を載せ換えリフレッシュを図ろうと言う事にあいなりました。


とはいいましても現在はさほど資金的に街乗りマシンに割けないので、手持ちの中古品やストック純正パーツを

利用してのそれなりのオーバーホールとなりました。

というワケで、こんなこともあろうかと用意していた元実働エンジンの腰下をバラし、クランクはもちろん芯出しし、

100分の7のブレを100分の1まで詰め、クランクケースは前回のレストアから2年経っている間で学んだ、

各種理論を応用し加工してさくっと組む事に。

もちろん吸入通路拡大や3.50叩き込み用加工、エンジンオフセット加工等は定番中の定番ですね。

新しい中古腰下(笑


これが新たな腰下ですがすでに割った後で、ベアリングは全て交換しブッシュも交換しています。

この時点ではこれから起こる地獄のトラブルなど全く予想もせず、新たな腰下に対してのドキドキ感ばかりが先行していた私ですが(笑

あ、ちなみにサンドブラストは今回は行ってません。車体に対してエンジンだけがピカピカすぎるのもアレだと思ったので…

腰下のブラストって無茶苦茶めんどくさいってのも(略


んでもってもう何回やったか忘れる程数をこなした一連の作業をこなし、クランクを神業(笑)で引っ張り

ケースを合わせ、各パーツを組み車体に載せ、以前の腰下で使っていたギヤ一式を丸ごと移植し、

タイヤのエアを抜き3.50を無理矢理ぶちこみ完成です(笑

とりあえず載せます


あるべきところに収まってますね(笑

腰下組みもそれなりの数をこなしてはいますが、やはり気を遣って遣いすぎる事は無いので、いつも通り慎重に作成しました。

この時点で変更しているパーツはクランクケース&シャフトのみになります。

そしてさくっとエンジンをかけ、暖気&冷却の繰り返しで回転を徐々に上げつつレーシングな慣らしを行いますが…



しかいここでなんとトラブルが。

このエンジン、しっかり暖気後に無負荷の空転で8000rpm程度まで回転を上げると、パスパスと失火の様な

症状が出てまともに回ってくれません(汗

プラグをチェックすると電極は白く、フィーリングと共にどうやら薄い傾向だと判断し、MJを交換…出来ません(爆

…現在手持ちで最大級の100番を入れているので、5番UP程度の

ガス増量では判断付きかねる位症状がおかしかったので、久々に南海部品までジェットを買いに走り、

早速110番を入れて回しますが…全く持って症状は変わらず_| ̄|○


こりゃ腰下を変更した事により、吸入効率が変わり逆に濃すぎて一瞬でプラグの火が消されているのかと思い

今度はMJを90番まで下げ、もちろんそのまんまではまともに回転が上げられないのでスロー&ニードルを調整し

8000rpmオーバーを試みますが…全然全くこれっぽっちも変わらず(泣

ここまで来たらプラグは当てにせず、失火させつつプラグチョップし、ヘッドをはぐってピストンを目視しますが

真っ白とかではなく、どちらかと言うとヘッドと共に濡れている傾向でした。


組み付け時にちょっとオイル塗りすぎたのかな、と思いヘッドの濡れを拭き取り再度エンジンを始動しますが、

何度キャブをセットしても失火の様な症状が治りません。

火花の問題かと思いCDIやプラグ、キャップ、を交換し、IGコイルの抵抗値をテスターで測っても変わりません(汗

そしてその内、実走行による負荷をかけていないのにもかかわらず明らかにキックでの圧縮が落ちてきて、

これは中身にトラブルがあると思った私、腰下組んで1mも走ってないのに腰上空けました(笑


で。

取り外したシリンダーですが↓












こんな減り方初めて見ました(汗







何ですかこの掃気ポート間のヘコミは_| ̄|○_| ̄|○

しかも前後方向もかなりキズキズですが。






…私、長いことスクーターいじくってますが、焼き付きでもなくこんな風にシリンダーが抉られているのは

さすがに生まれて初めて見ましたよ。

お分かりでしょうか?第1掃気と第2掃気の間のリブ部分、ここがポートの高さに沿って綺麗に抉られています。

もちろんこんな加工した覚えはありませんし(笑

ピストンリング上死点部のわっか状のヘコミならば、長いこと使ったシリンダーならばこういった痕が出来るのですが

掃気のリブ間、しかも1mも走っていない無負荷回転のみでここまでシリンダーが削れるとは…

ちなみに組む前にはきちんとホーニングをかけていたのに、前後方向に関してはホーニング痕も全て無くなり

アタリと呼ぶにはかなりきつい状態のキズがずらっと入っていました(泣


さすがにこれには私も悩み…オクムラに合わせてこしらえた専用シリンダーがわずか1ヶ月でダメになったという

心理&物理的ダメージよりもこの謎症状の方が気になり頭が割れそうになりましたが(笑



で、ここで私、一つだけ心当たりがある事を思い出し、ソコをチェックしてみますが↓






コンロッド小端部(汗





コンロッド小端部の内壁にご注目下さいませ(汗

わずなかがらサビが浮いていますよね…

これ、腰上を開けっ放しで保管していた腰下なので、ちょっとだけサビが浮いていたのですが、軽〜くホーニングを

行っただけでザラザラでは無くなったので、あえて古い小端ベアリングを組んで慣らしをしようという魂胆でしたが(爆

さすがにまずかったと言う事…だとこの時には思いましたよ(謎

この小端部のブレがピストンのブレ…と言いますかガタツキに繋がり、それがシリンダー側との接触面積の一番少ない

掃気リブ部分に対して過大な擦り合わせが行われたのかな、と…

この時点ではそう考え、結局一回摘出して芯出しして組みなおしたクランクシャフトダメじゃん、って容赦の無い

結論に無理矢理納得せざるを得なくなりましたが(泣

…と言いましても、いくらホンダのクランクシャフトが柔らかいとはいえ、コンロッドは硬いのでこれも憶測では

あったのですが。

そこは先入観って事でひとつ。



で、せっかく腰下のO/H目的なのにこれでは元の木阿弥なので、やりたくはないですがやむなくエンジンを下ろし

また分解してクランクシャフトを交換するハメになりました_| ̄|○


走行0mでまた割られる腰下

…距離走ってるだろう中古のケースで2回目を割るというのは私大嫌いなんですが、これはやむを得ないですね(泣

また車体から下ろしオイル抜きボルトを外しケースをあっためて、じわじわとクランクを割っていきます。

2回目だと本当にシビアに負荷をかけず、やさしく扱わないといけないのでいつもの3倍疲れましたが(笑




でもって1mもまともに走らずに摘出したサビ疑惑のクランクシャフトですが、これは中古といえそれなりの良品で

コンロッド大端部のサイドクリアランスもかなり狭く、ウェブのブレも少なかったのですが。

さすがに前代未聞のトラブルの疑いがあってはそのまんまでトラブルシュートは出来ないので、新品の

ベアリング&オイルシール共々破棄する事になりますが。



状況は…

そして割ってみたケース内部、1次圧縮室を見てみると…

なんともはや、ご覧の通り黒い汁で一杯に汚染されまくっておりましたが_| ̄|○

これをガソリンで掃除し、磁石にその汁を漬けた所、見事に粉がくっつきましたのでこれは鉄粉と言う事が判明しましたが。

最初はクランクベアリング等のアタリによる物かな?とも考えましたが、通常はこんなに黒い汁なんて出ませんので…

もちろんクランクベアリングに最初から付いてる保護グリスでもありません。あれは私洗いますので。


全くもって謎ですが、少なくともアルミ部分が削れているのでは無いと言う事なので、例のコンロッドと小端部、

そして小端ベアリングの削れてしまった鉄粉だと「この時点では」判断してみましたよ。

この時に新品のピストンと小端ベアリング&ピストンピンをこのコンロッドにあてがってはみましたが、

わずかながらピストンの「ガタ」は最初より大きめだと感じたので、ここではこの考察が頭の99%を占めています(笑

大昔、大端部を破損した時と全く同じケース内の汚れ方だった、と言うのもありますね。



別の腰下からまたクランクシャフト摘出 そしてまたまた組む…



と、そこでこんなこともあろうかとストックしていた別の良品の中古腰下を割り、またクランクシャフトのみを摘出して

芯出しを行います。

このクランクシャフトは手持ちで確認している中では一番良い腰下に入っていたので、これを使う事に。

芯出しは100分の3しかブレていなかった物を1000分台まで突入させ、自分でも惚れ惚れする程の良い物が

出来たと確信しましたよ(笑


え?何故そのクランクシャフトが入っていたケースを使わないのかって??

そりゃあなた、また全部掃除して同等にケース加工するのがめんどくさすぎるからで(PAN

ってのは冗談で、そのクランクシャフトが入っていたケース、これは割る時に結構弱い力でクランクベアリングが

抜けた上、シャフトにくっついてきたのであまりこのケースを使うのは好ましくないかな、と思ったのですよ(笑



またまた載せる(笑

で、また頑張って腰下にクランクシャフトを引き込み、最大の精度と気遣いを持って組んだ腰下ですが。

これにギヤ一式や補記類を取り付け…腰上は前回のトラブルでもうだめっぽかと思ったので…

とりあえずはストックの新し目のノーマルシリンダーをチョイスし、ピストンだけは前回のトラブルと同じ物を使い…

小端ベアリングやピストンピン等はもちろん新品にてエンジンを組みました。

しかしこんな予想外のトラブルだと、どんどん純正ガスケット等を無駄にしている気がしま(略




そして新たに乗っかったエンジン、今度こそは全て100%で組んだと確信しエンジンを始動、

そのまま暖気&レーシング慣らしを行いいざ高回転域へ突入すると




















また


前回と同じく


高回転での失火が連発ですが


_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○







心の底からなんじゃこりゃって感じですね。

この時点ではさすがにコンロッドが原因だと思い込んでいたので、シリンダーが無加工ノーマルと

言う事もあり、キャブや駆動系セットが変わっているのだと思い、色々とセットを変更しますが

これがさっぱり前回と同じく全然全くこれっぽっちもエンジンがフケません…

そして数回のエンジン始動や高回転までの無負荷空転を繰り返していると、その内エンジン始動と

アイドリングの維持が難しくなり、セッティングが行える状況では無くなり前回と全く同じ状況に陥ってしまい、

背中に冷や汗を垂らしながら腰上を空けてみると…







また掃気リブの抉れがぁあぁぁぁぁぁぁああ





また謎の掃気リブの抉れが発生していますが

_| ̄|○




これは各ポートやスリーブをご覧頂ければお分かりかと思いますが、どっからどう見てもノーマルです。

もちろん装着前にはキズも無く、ホーニング痕もしっかり付けていたのに…

結局、この掃気抉れはピストンの暴れや首振りの影響ではなく、ましてやコンロッドでもなく…

わけのわからん内にシリンダー2個駄目にしたって結果だけが残りました(泣


腰下はこんな始末


そして腰下を洗ってみると、予想通り例の黒い汁、鉄粉だらけになっています。

…これは確実にクランク系統ではなく、どうやら腰上の削れカスだという説が濃厚になって来ました。

といってもシリンダーが一部削られた程度でここまで鉄粉が出るのか?と思い…

リングを取り外し良品のシリンダーに入れてリング合口のクリアランスを測る事にしましたが。




まともリング トラブルリング



トラブっているトップリングを良品のシリンダーに入れ、新しいリングと合口クリアランスを比べてみます。

左が良品で、合口は0.25o、右のトラブルリングですがこちらはなんと1.25oのクリアランスが(爆

…通常では合口クリアランスはシリンダーがそれなりに減っていても0.4〜5o程度が個人的限界値なのですが、

これじゃあ圧縮がどうこうなんてLVではありませんし、ここまで削られるのは何が原因なのだろうと考えました。


と、ここで私、まさかトラブルの種にはなっていないだろうと思っていたピストンに目が向きまして。

前回と同じ物を使っていたのでよく確認すると…


外周がおかしいです


ピストンの肩の部分に全周にわたってカーボンが剥がれ、なおかつカドが取れている様なアタリが見られます。

このピストンは前回トラブル時から変えていないので、これだけ暴れていたという証明になる…と「この時点」での私は考えました(汗

このピストンはO/Hを開始するまで好調に動いていた物なのでいきなりトラブルの種になるとは考えられませんが、1つ目のクランクのコンロッド小端部のガタ?により、ピン穴等には問題ありませんでしたが前回のトラブルでピストンがヤられてしまったと考え…


次はピストンを良品に交換し、もちろんリングも良品に交換して、シリンダーはもうダメですが再度ホーニングし

ピストンピンや小端ベアリングも新品でもう一度エンジンを始動してみる事に。

前回のトラブル程はエンジンの稼働時間が長くなかったので、ホーニングを行うとこのシリンダーでも何とか

エンジンはかかり、腰上のチャリチャリ音はかなり酷いですが、ゆっくり高回転まで回し高回転まで回せるか、

となりましたが…

これがまた全くダメ、多少エンジンをかけただけなのにまたリングは奥行き側の厚みが0.2o程減ってしまい、

明らかにシリンダーで削られており、なおかつシリンダー側も削っている事が判明してしまいました。

(ちなみに一発目トラブルのリングは奥行き側の厚みで0.5oも減っていましたが)

もちろんシリンダーの掃気リブ抉れは再利用不可のLVまで進行し、腰下はまた黒い汁の応酬です_| ̄|○



ここでもう最後の賭けに出る事にし…いいかげんパーツのストックも無くなって来たので、

「完全に実働品、セットで使っていて程度も悪くないピストン&リング&小端BG&ピン&シリンダー」をまとめて

組んで見る事にし、これならばいくらなんでも「組み合わせ」が悪くて症状が悪化…と言いますか、この現象が

複合的な要因があった場合の多少なりと原因の一環を消去出来るのではと考え…

これはポート加工済みなので失敗したら勿体無いですが、もう四の五の言ってられないですし、

これだけ時間とお金と手間と脳味噌を掛けて原因不明のオーバーホール失敗ではもう切腹モノですしね…



でもってこれらのパーツを使いエンジンを組み、いくつ捨てたか分からないクリップやガスケットの新品を開封し

もう嫌々ブツを取り出しながらエンジン組んで行きます(泣

そして現在はオクムラスポーツマフラー仕様なので、原因を追究するためにも「それまではまともに動いていた」

セットとするべくチャンバーもくっつけてますが、不完全燃焼によりどんどん汁が溜まっているのもつらいです。


そして…満を持して「セット物」を入れた我がエンジン、最後の一撃とするべくキッチリ暖気し、今度は万一を考え

すぐに20m程7000rpm程で走行し、帰ってきてすぐさま腰上を空けます。


すると…

懸命な読者の方々はもうお気づきかと思い(以下略









「何も変わらず」


改めて掃気リブの抉れ&内壁前後のキズを発見するだけの私_| ̄|○







もちろんリングも数千km走行の様に薄くなり、何が悪いのかはもう完全に闇の中ですね。

いやはや、万一に備えて暖気+20mのちょい乗りだけにしておいて良かったです。

これで失火するパワーバンドまで持って行っていたら、また一撃でシリンダーを駄目にする 所でしたし。

…考えたくは無かったですが、これで腰上が原因という線は100%無くなってしまいましたね。



しかし、ここまで何を変えても例のリブ抉られ減少が改善しないのではさすがにもうお手上げです_| ̄|○

シリンダー&ピストン&リングのクリアランスを疑ってもダメ、コンロッド&ピストンピン&小端BGのガタによる

首振り&暴れを疑ってもダメ、クランクは一度交換しているので大端部の劣化も許容範囲。

ケースの可能性を言ってしまえば無いとは言えないと思いますが、多少歪んでいたり曲がって組んでいたとしても、

ここまで腰上にダイレクトに影響を及ぼすなんてありえないと断言出来ます。

その程度でこんな明確なトラブルが「一瞬」の時間で起こるのならば、私が自分で始めて組んだ腰下なんか

2秒で壊れてたはずです。

使っているシリンダー等が中古が多いのはありますが、さすがにその辺りは私も自称素人では無いので、

きちんと「使える」物を計測し選定して実験を行っていますのでそれもまず無いかとも。

むしろ、その程度の中古品でここまで顕著なトラブルが出るなんて事がありえませんし経験も無く

実例も聞いた事ありませんので(笑

経験上、40000kmオーバーをノーメンテで走った腰上でも、こんな抉れにはなってませんでした。


そして他の補記類、キャブの具合やリードブロック&バルブ、エアクリのジョイントやインシュレーター、

エアクリエレメントや各ホース類、タンクのサビ等やエア穴等もチェックしていますが燃料系ではなさそうです。

オイルポンプも電動工具で回すとオイルがプチュプチュ出てきますし、オイルタンクも綺麗なモンです。

フライホイールやウッドラフキー、前述した点火系やハーネス等もスペアパーツに簡単に交換出来る所は

全て交換して試しましたが、点火系でも無さそうです。

と言いますかエンジンそのものは始動し、ある程度まともには走るのでセッティングの問題の方が

疑わしいのかもしれませんが…ジェットを20番程度前後させても全く変化が無いのはこれまたおかしいです。

これは2次エアも疑いましたが、エンジン始動時に各部にパーツークリーナーを拭いても変化はありませんし、

ケースの合わせ面から光が漏れていると言う事も無く、ケースも全てチェックしましたがその様な兆候は無し。

トラブルシュートは消去法が鉄則ですが、考えうる全ての物を試したので…なんとも手ごわいですよ。



そして…ここで一度基本に立ち戻り、「以前はまともに走っていた」腰下等で本当にどこかにトラブルが無かったのかを

確認する為、せっかく作った腰下ですが涙をこらえて車体から下ろし、補機類や腰上等はそのまま流用し、

とりあえず元の腰下を使いまともに動いていた仕様に戻してみる事にしました。

もちろんここで次のシリンダーをオクムラ仕様にポート加工し作り直して装着です(泣


でもって、ここで約1週間ぶりに元に戻った私のGダッシュ、とりあえずそれなりに回転が上がるのを確認し…

全開にはせずにちょっと煙草を買いに行き…これで何かあるとは考えられませんが、一応と言う事で

腰上を開けチェックしましたよ。






































また汁?もういや_| ̄|○





また鉄粉入りの黒い汁

そして掃気リブもわずかに抉れ

前後方向には薄いキズ_| ̄|○






…もう何がなんだか分からなくなってしまいました。

使ってた腰下ですよ。先週まで実走行で10000rpm近く回ってまともに走っていた腰下に「戻した」だけなんですよ?

この腰下でも、今回降ろす少し前にはシリンダーを交換する為に腰上を開け、各部のチェックも行い

確実に快調に走っていましたし、今回下ろすまでの変更点と言えばWRを交換した位です。

「元に戻して」以前と違った箇所といえばヘッドを除く腰上だけで、各部ガスケットやOリングの類は

全て新しい物なので調子が良くなる事はあれ悪くなる事なんて考えられませんし…

しかもトラブルがあった腰下と同じ症状&トラブルが出てしまうとは、もう呪われているとしか思えません。


…しかし悩んでも始まらないので気を取り直し、いいかげん心が折れそうですが本当の意味で「万が一」の

可能性があると思われる所を色々探して考えてみました。

で、ここまで悩んでこの事柄をさる方にご相談した所、シリンダーが減る、と言いますか抉られるとなれば、

通常そんな短時間で磨耗というのはありえないので、潤滑系も怪しいのでは、と…

確かに、いくら鉄製のリング&シリンダーとはいえ、そんな短い実働時間では目に見えて減ってしまう事は

ピストンのブレやなにやらを加味せずとも、冷静に考えればかなりおかしいです。

むしろ、「減る」方向性にばかり物事が動き、仮にオイルポンプが詰まっていたとしたら先に焼きついて

しかるべきかと思うのでこれも一概には言えないと思いますが、可能性としてはありえますね。

(焼き付く前にリングでシリンダーが削られ、そこで上手い事初期組みのオイルを使い切り、それでシリンダーと

リングを「減らして」おいた後にオイルが切れる為、尋常ではないピストンクリアランスが出来てしまっているので)

「焼き付き」そのものがまず起こりえない、と…

こう考えてもみます。


ここだけの話、私このGダッシュにはFNやFP、FSやSSの各レーシングマシンに使っているのと同等な

超高性能レーシングオイル+添加剤を使っているので、正直これだと腰上にキズが入る程の熱膨張が起こっても、

体感ではほとんど何も起こらずエンジンを回せる位のすぐれ物なんですよ。

(もちろん後に腰上を開けるとそれなりの傷があったりする物ではありますが)

なのである意味、耐焼き付き性が良すぎて上記の潤滑問題に目が向かなかった、と言うのは否定出来ませんね。


でもって、オイルポンプは動作確認&分解掃除は行っているものの、吐出量までは正確に計測してないので

ポンプ自体の吐出量が不安定、もしくは詰まっている時もあるのではないかと。

しかしコレも最悪のタイミングといえばタイミングで、私GWにプチツーリングに行った直後に、オイルポンプの

レバーが渋くなってたのでストックの良品に交換していたばかりなんですよ。

まだたかだか一ヶ月ですし、オイル切れのトラブルなんてありませんでしたので余計に可能性としてはアレですが。


ですがとりあえず一縷の望みを賭けオイルポンプを確実に実働だったストックエンジンから取り外し、

完全に分解掃除してから動作確認&エア抜きを行い、現在入っているオイルの劣化も考えた上で、

なおかつ耐焼き付き性をあえて落とす為、その辺にあったカストロTTS未開封新品に全てオイルを入れ替え…

オイルタンク&ラインまで全て掃除しました。

この時点ではもちろんオイルラインやタンク、オイルフィルターやキャップのエア穴には全く劣化はありませんでした。

さすがにオイルまでこのO/Hのタイミングに合わせた様に劣化しているとは考え難いですが、一応の保険と言う事で。


そして今度こそエンジンを始動し、しっかり暖気しレーシングしエンジン内のオイルを使い切り各部に新たな

オイルが回ったのを感覚で判断した位で、無負荷空転にて高回転まで回します。


すると今度は10000rpmを軽く超え、シリンダーがちょっと劣化してしまったので以前通りとは行きませんが

11000rpm弱までそれなりにスムーズに回転が上がりました。

以前は11500pm強まで行けていたので、性能ダウンはやむをえませんが、例の失火も無く「それなり」には

まともな回転、という結果が出せましたよ(泣


ですが現時点でプラグ外周にはまだ例の黒い汁の傾向がありますし、電極は白っぽいので予断を許しませんが、

本日付けではここまでやっと回復した、と言う事になっています。

ちなみにまだ20mしか走らせてはいませんのでどうなる事やら…


結局はオイル系統、と言いますか潤滑系統もしくはそれに順ずるシリンダー内への供給ラインに問題があったと

いう可能性が、「複合要因の中では」一番大きそうな気もしていますが、正直解せる物ではありませんね。


だって、

今回の腰下載せ換え前日まではオイルポンプはきちんと動作しており、オイルそのものの

劣化も無くまともだったのに、今回のO/H作業を行うと同時のタイミングで不調をきたした、

もしくはオイルが劣化した

という、すさまじいまでの間の悪さが合わさって起こったトラブルだった、と言う事にもなりかねません…(泣

一発目に腰下を載せ変えた時にはオイルポンプギヤすらポンプから抜いていませんでしたし、

キャブへのラインまで刺さったままでしたからね。

これで管理不足による不純物の混入、なんてありえたら私自分のウデに自信無くしますよ(汗

これならばまだ、オイルタンクにイタズラで何か入れられていたとかの方が納得出来ますよ本当に_| ̄|○



しかしこれで一応は、少なくとも自分自身のパーツの選別方法、腰下の組み方や各部の管理が

間違っては居なかったとは保障出来ると言う事になったのでほっとしていますよ。

言い訳ではありませんが、こんな間の悪いと言いますか予測不可能にも程がありトラブルシュートの基本も

無視する様な怪奇現象なんて誰が見ても一発解決は不可能ですよ。

実働状態の時にほんの少しでも何かトラブルの兆候やおかしな症状が出ていたり、もしくは何かパーツを

交換しセッティングを変更してあったのであればまだ可能性としては100万分の1程度は何かあったのかも

しれませんけれどね。

私も大概、一通りのトラブルやありえないLVの破損等も見てきましたが、さすがにこんなのは初体験です。

オイルポンプの故障は経験ありますが、その時は一発で腰上ギタギタでしたし…

間の悪さは天下一品を自負する私ですが、さすがにここまでくると勘弁して欲しい物ですよ。

とりあえずはここで一旦報告に区切りをつけたいと思いますが、100%の原因究明は未だ先ですね…



で、これ書いてからオイルを回す為にちょこっとだけ乗り回し、一応WRはちょい重く(25.5→28.5g)して走ってみましたが。

…パワーダウンはしていますがそれでもかなりまともに走っていますが(滝汗

いくらなんでもオイルの吐出量を考えると、組む時に塗ったオイルはすでに使い切ってるはずですし、

排気臭もスカト…いやカストロ風味になってるので、オイルが回った上完全に変更された事は間違い無いです。

となると…まだもう一回腰上を開けて確認してみなければ分かりませんが、やはり今回のトラブルの原因は

オイル系統、分離給油の潤滑系に何かしらの問題が最悪のタイミングで発生していた、と言う結論に

落ち着かざるを得ません_| ̄|○

…さすがの私もまともに8500rpmで変速して走って「しまって」いるGダッシュを操りながらなんじゃそらーって

叫びましたが(笑

とりあえず切腹した方が良いのかもしれませんねコレは。

まだ予断を許さない状況…なハズはありませんが、なんとも納得行きかねるトラブルだった模様ですよ(泣


って事はO/Hした方の腰下って快調に使えるんじゃないのかと思い載せ換えを考え(略


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