腰下O/H後の経過とか



2007.12.23追記


と、めっちゃ久々の更新となりました我が街乗りGダッシュのコーナーですが。

地獄の謎トラブル後は目立ったトラブルはもちろん無く、普通に快調に走っていましたよ。

あ、前回書いていませんでしたが、結局オイルポンプ交換後にもう一度、O/Hしたリフレッシュ腰下に

換装して絶好調で走っています。

シリンダーももうボロしか在庫がありませんでしたが、改めてポート等を作り直して掃気リブの抉れは

無い状態ですね(汗


と、それはさておき…

フロントフォークのシールからわずかながらオイルがにじむ様になって来てたので、さくっとO/Hをする事に。

ですが、ちょっと伸び側の減衰力に対してスプリングが強いなとはずーっと思ってたので、多少改善すると

言う事も同時に考えてみた私ですが(笑

…とはいってもGダッシュって左右のフォークのバランスが悪いので、ある程度の改善は必須なんですがね。

こだわりが無く、なおかつ車高が下がりすぎる事を気にしなければライブ銀フォーク突っ込んでる方が良いです。


フォーク分解


早速完全分解ですが、シールは劣化している感は無かったですが定期メンテと言う事で各種劣化品を交換です。

あ、私いっつも口すっぱくして言ってますが、フロントフォークのO/Hをするのであれば、「シートパイプリング」は絶対交換しましょう。

これを替えないとO/Hの意味は無いですよ〜(断言

そしてもちろんインナーが曲がってるとか言うのは問題外です。ばらしたら必ずチェックしましょう(笑



と、簡単な計測ですが各部の劣化は無いと判断し、どうやって特性を変えるかと考えますが…

昔の様に固め固めが良しとされているGダッシュフォークのフィーリング、これは高剛性の現在のタイヤには

全く合わないので、どのみちしなやかにする方向性で行きますが…

もちろん好みで油面は下げていますが、それでもスプリングの反力が大きめなので、これはやはり切るしかないと

言う事になりました。と言うかやってみたくなったんですが(笑


で、Gダッシュのフォークスプリング、これって結構バネとしての出来は良いので、しなやかさを残してなおかつ

初期動作を殺さず全体のレートを落とす為、セット時のバネ圧縮率が低くなる方向も踏まえ、スプリングカットは

上側を切る事に。

なので、セット時にインナーのフタで遊ばない程度に上側の巻きを1巻き半カットし、自由長では


右=190o

左=200o


と、約10mmずつカットしてみました。

これでセット長が同じでもスプリングの圧縮率は下がり、初期のテンションは下がるので、現在の伸び側の

減衰力とバランスが取れる位だろう…と経験とカンで施工ですが(笑

後、左右のセット時のテンションを同じとする為、左右のスプリングを入れ替えた上で、左を後2o程度カットし

198oのモノを右側へ、190mmの物を左側へ入れる事により、カラーを入れてもテンションはほぼ同じとなりました。

これは左右のバランスを取るにはもってこいなので、ちぐはぐ感に悩んでいる方におすすめですよ(笑

Gダッシュフォーク限定ではありますけど、ね。


でもって、シートパイプ穴も埋め&開け直しも考えましたが、とりあえずはスプリングのみの変更でどの程度

特性が変わるのかを確かめる為、今回はそのまんま組みます。

と、これで、実走によるしなやかさは向上し、まだ伸び側に対して圧側ストロークがわずかに硬いですが、

とりあえず前よりは結構良くなったのでついで作業のワリには良しとします(笑

走行時の有効ストロークは約56oだったのが、きっちり60o使える様になり満足ですね。


あ、ほいでもって油面ですが。

これ、私は油量的には40cc程度しか入れませんので、それが前提ですが、一応数値をば。


右=77o

左=86oo


といった感じです。

左右の油面が違うのは、元々そういう設計だからですよ。

サービスマニュアルには油量しか書いてませんし、個人的に何度も何度もセットしなおした数値ですので

一応の参考までにどうぞ。

とまあ、写真が無くて申し訳無いですが、中身の写真があっても対して珍しくは無いので割愛ってコトで(笑



で、連続で書きますが…

実はですね、私のGダッシュ、別に不調があった訳では無いのですが、ここ一週間位で妙にプラグやヘッドの

焼けがこんがりしたり白くなったりと何かの「ズレ」が起こり始めまして(汗

これはまさかと思い、6月の悪夢を思い出し各部をチェックしましたが、オイルポンプも明確に詰まっている

訳では無さそうなので、キャブをリセッティングしてMJ102という濃い目で走ってましたが…


ある日、ちょっと買い物に行っての帰り道、踏み切りで停車して発進した時に








エンジンから

「しゃあああぁあぁああ」と嫌な音が発生_| ̄|○






…帰宅してすぐに腰上を開けてみると、ピストンヘッドがかなりやばめの焼け具合に(汗

普通の焼けの上が白い…


ぱっと見ではギリギリって感じではありますが、とにかく油分が腰上に対してほとんど0に近い状態で…

ピストンヘッドは白いですが、まだ上層部だけなのでその下はほぼ普通でしたが。

先程の異音がした時に何かが起こった、起こり始めたと分析しました。

ちなみに腰下の油分も「それなり」で、これが何を意味するかは(略



この時点では異音発生後1kmも走ってませんでしたが、キック踏んでも腰下からシャっという異音が出て、

いくらなんでもこれは危ないと思い、原因はモロに分かりきってますが、あえて確かめる為に…

オイルポンプのラインには何も手を付けず、ガソリンタンクに60:1の混合ガスを投入してみました(笑

でもってこれで走ってみると、さすがに始動時には白煙噴きますが、暖気して数km走ってみても


普通に走るどころかかなりトルクが出ている罠


…ええ。間違い無くオイルポンプの故障ですなこれ。

しかもここまでトルクが回復した感が「体感出来た」と言う事は、今までも徐々に吐出オイル量が減っていた

証拠となりますね。

以前の様にある日いきなりオイル供給がストップし、シリンダーをがりがり削っていたワケでは無く、

私が体感出来ないLVで徐々にオイル供給量が減ってきていた、という(爆

めっちゃめちゃホラーなトラブルって事ですな_| ̄|○_| ̄|○

…………怖ぇぇええええぇぇ(汗



経験上、オイルポンプってのはいきなり来る事が多かったので、さすがにこんな恐ろしいトラブルは

生まれて初めてですよ。

まだ気付くのが早くて助かった感が強いですが、また前の様に色々駄目にしてしまうと今度こそストックが

ありませんしね(汗


と、思い返してみれば…走行中の白煙ってのはほぼ0にセットしていたのですが、信号待ちのアイドリングで

長い事止まっていたりしても、その後の白煙は全く出ないという感じだったので、冷静に考えれば少しは

白煙出ないとおかしいんですよね。


もちろん始動後の暖気中には派手に白煙を噴いていましたが、これは停車(というか駐車)時にオイルポンプの

本体内部シールからのケース内へオイル下がりがあったのでこれが原因なのは分かっていましたが。

まさか…走行中はほとんど、停車時にケース内に溜まっているオイルのみで潤滑が行われていたのではと

いったこれまたデンジャラスな想像も出来ますね…

前にも書きましたが、私は街乗り車でもオイルはレース用の耐焼き付き性がかなり高い物を使っているので

そうそう簡単には焼き付かないので…これまたトラブル判断しにくい要因だったのかなと。

さほど遠乗りはしていませんから、そのオイル量でも持っていたというのが正解かもしれません。

あ、前回のトラブルでテストに入れたカストロは甘い香りに酔いまくりだったので即抜いてます(笑

後、保険としてずーっと200:1程度の混合ガスを給油していたってのも大きいかと思います。

この予想が当たっているならば…改めて分離給油と混合給油との天と地の差を体感出来ましたね〜



で、このまままた部品取り車からオイルポンプを移植…と思ったのですが、チャンバー装着後にはすでに

半混合給油を行ってますし、2個もオイルポンプでトラブルを起こしてしまっている以上、いくら元が実働とはいえ

ホンダオイルポンプの劣化具合を信用出来なくなって来たので…

街乗りでヤるのは久々ですが、完全混合給油にスイッチ決定です。


と、やるとなれば話は早いし、やりたい事もあったので早速作業です。


A2017で贅沢なフタ作製(笑 さらばオイルポンプ


早速旋盤を活用し、適当に採寸して設計したオイルポンプのフタをこしらえます。

いや〜急場しのぎで旋盤あるってのがありがたく思えたのはこれで2回目ですよ。

パーツがすぐに必要でもそれが手に入らないのが田舎ですからね〜

ちなみに無駄にジュラルミン製ですが何か(笑

…手間と材料費を考えるとどう見ても既製品の方が良いのですがそこはスルーの方向で(以下略


もちろんフタの上にはさらにフタを被せ、ボルト固定しています。

ここって元々固定がプアな設計なので、一応ちゃんとしておきますね。

あ、ちなみにセルモーターのトコって元々なんもありませんので(笑


で、これでオイルタンクが外せるので、何を入れるにもスペースの無いGダッシュにはもってこいです。


バッテリーレス移設


早速本来バッテリーがあった所に入れていた当社製すぺさるバッテリーレスKIT「リーダーいなずま」をオイルタンクのあったトコに移設です。

これ、欲を出しすぎてバッテリーの半分近くのデカさになってるので邪魔だったってのもあったんですが(笑

アイドリングでライトON+ウインカー点滅させるにはどうしても必要だったんですが、通常はもっとちっこいのを作りますよ。

…数は結構作ってリアル知人には人気ありますが、この系統の物を体感出来ないって人は鈍いだけだと思っ(以下略



と、これで元々バッテリーのあった所には、最低限の工具以外に混合用オイルも持ち運べます。

ガスが3リッターちょいしか入らないGダッシュだとフル混合はちょっときついですが、そこは慣れですね。

…しっかし改めて写真撮ると各部がきったねーですな(笑

さすがに外から見えないトコは掃除をサボるのでやむをえませんが、ばらした時には忘れず掃除ってコトで。



という事で…

前回のトラブルからわずか半年で同じ様なトラブルに見舞われてしまいましたよ_| ̄|○

SSの件でもそうですけど、何か今年は呪われていたとしか思えません。

バイクとは別件ですけどいらん所でわけわかめなトラブルも結構ありましたし…

とにもかくにも、ノントラブルを旨とする街乗り車だと、いつも確信を持ってのメンテや作業は行っては

いるのですが、その予想の斜め上を行く難解な、と言いますか不可解なトラブルが起きまくるってのも

今回で終わりにしたいモノですね本当に…



2008.3.25追記


と、お久しぶりで08年最初の街乗りGだっしゅ更新となりますが。

最近はちと事情があり街乗りマシンは特にさほど何も進んでいませんので…

トラブル後の経緯の補足なんかもうちっと書いておきますね。


混合仕様に変更し、50:1をキープで快調に走っていたマイGだっすですが、前回の内容通り

一度油膜切れにて腰下から非常に嫌な音が出てしまってたのが気になっていまして。

とりあえず混合仕様にしてからはそんな音も一度に出ずに快調に走っていたのですが…

もちろん混合ゆえ、走行前にはちゃんと暖機を行った上で走ってましたけどね。

あ、冬場はオートチョークレス始動の場合にはエアクリ入り口に詰め物をして暖機するのが

個人的定番だったりします。



ですが…やはり一度でかいダメージが出たであろう箇所は甘くなく。




混合仕様にして1ヶ月も経たない内に

腰下から「しゃああぁぁああ」という嫌な音が以下略。



…これはやはり、と言いますかやっぱり駄目だった様で_| ̄|○

幸いにも煙草買いに行く為に家を出た瞬間に異音がし始めたのでまだ良かったですが…

腰上をバラしてもちゃんと油分は全体的に付いてましたが、クランクシャフト自体を回すと

ぐりんぐりんぐりんという音が出たのでもう飯を食うかのごとくエンジン下ろしてバラして割って(略


で、結果は案の定、

















人生初のタマ破損…_| ̄|○



















見 事 に


べ ア リ ン グ レ ー ス 破 損 


_| ̄|○_| ̄|○_| ̄|○




…やっちまってましたね(泣

ですけど…私、縦型エンジンでクランクベアリングがトラブるなんてのは生まれて初めてなんですが。

人のは色々見てきましたけど自分ではヤっちまった事なんて無かったんですよ。

(コンロッド大端BGを壊した事はありましたが)


で、混合にしてからはさすがに過剰だと感じてオイルのグレードを一般市販品(ヤマハRS)に下げていますが、

いくら秘密オイル+レーシング添加剤でも分離ラインからのオイル供給がほとんど途絶えていた状態で

100:1の混合比で走っていたとなれば、いくらなんでもある程度走るだけで各部へのダメージはかなり

深刻な物があった様ですね。ってか当然(爆


さすがに3回目を割る事になったこのケースも心理的にちょっと嫌な風味がし始めたので、太軸腰下への

換装も考えたい所ですね。

…ポンプトラブル関連のわけわかめのトラブルばっかで、数セットストックしていたクランクベアリングや

周辺パーツも底をついてますし、結構お金と手間を喰ってますねこのマシンってば_| ̄|○


でもってさくっと腰下を組み直しクランクも芯出しし直し…ってかする必要ありませんでしたが計測で確認し

まともに腰下が動くのを確認してからはトラブルで磨耗してたシリンダーも適当な物をチョイスして

作り直して装着しましたよ。

…このエンジンのシリンダーは去年から同じ様な加工ばっかりなのでいいかげん飽きてきましたが(笑



と、それ以外にはですね、旋盤導入による練習台として、フライホイールの軽量化なんかをやってみてたりも

しますよ。

もちろんこれまでは旋盤職人さんのMR.XYG氏作製のモノを使っていましたが、氏がおっしゃる限界の

加工寸法よりももちっと詰めて作製は出来ないか…という欲…ではなく好奇心が湧き上がってきまして(笑

早速フラホ加工用にバイトを作成してさくっと加工してみました。


580gで限界ですな


これまでは707→641gの物を使用していましたが、個人的に耐久性の限界であろう所まで旋削を行ってみました。

重量的には580gと、さらに軽量化を行えましたよ。

が、回転のセンターを出すのに苦労したのと、チャックの精度以上は理論的に精度出せないので、全体的なブレは1/100〜2/100に収まってれば御の字ですね…

それでもガレージに旋盤があるってのがまた嬉しい瞬間でしたが(笑



…でもこれは現状ではとても人様に出せるLVではありませんが。仕上げも適当ですし(笑

「自分で使う物だからこそ」危険を承知で耐久性のテストも兼ねているブツ、って事ですね。

ちなみに作成後3ヶ月程度では別に割れたり曲がったりクランクがブレたりはしてませんが(汗


そしてもちろんポン付けだと変速回転数が3〜400rpm上昇したので適正値に修正すると、-60g分の

回転上昇の速さ、「発進加速のレスポンス」の良さはちゃんと出ています。

が、現状はパワーバンドが狭く非常にピーキーなエンジン特性の為、軽量フライホイールのデメリット、

回転上昇も速いが、回転「下降」も速いというのもモロに出ました(笑

これは当たり前の事なんですが、アクセルを戻しての再加速時には、エンジン回転数はどうしてもパワーバンドを

外れる事になるので、キックダウンがちゃんと起こるまでのパワーバンドまでの回転の復帰ラグがあります。

回転下降が大きいとこれも顕著になるので、もちろん駆動系にて補正を掛けましたね。

具体的に言うとトルクカムなんですがこれは企業秘密って事で。


で、参考までに現状(3月)のエンジンパッケージなんかは


・WR=28.5g 変速回転数は9500〜9600rpm

・圧縮比7.95:1

・NEW作製シリンダーは…たまには角度で表記すると

・排気 BBDC89°第1掃気 BBDC61° 排気ポート弦長ボアの73%

・キャブ MJ98 SJ38 他は都度変更


って感じでしょうか。

あ、駆動系構成に変更はありません。当社製プーリーのみとミート調整、トルクカムの補正程度ですね。


…もうあんまし変更点が無くてココ見てる方はつまらないかと思いますが、またその内なんかやりますので

期待せずにお待ち下さいませ(笑



そして本日最後にもういっちょ。

これ、いつか出るかと待ってたモノなんですが、某ヤフオク出品物のシート皮にGダッシュ用がラインナップ

されたので即購入してみましたよ。


ヤフオクシート皮(滑らないタイプ)


これが例の安価でカラー&材質オーダーが出来るシート皮ですが、予想通り値段の割にはかなりの良品でした。

さすがにパイピングがゴツくてアンコ抜き仕様のシートに張るには結構コツが要りましたが、皮もコシがあり厚いので耐久性は十分でしょう。

何より、街乗りでも真っ直ぐ走るよりも曲がる&止まるフィーリングを楽しむ私にとっては、尻のグリップ力が上げられるのは最高に嬉しいですね〜

…もちろん元の皮は経年劣化によりつるっつるでしたが(笑



座面はパンチングレザーになってますんでココは私服でもかなりグリップし、かなり調子が良いですね。

ちなみにパイピングの色はあえて黒のまんまですが、これは私のセンスって事で。

あ、一緒にJOG用シート皮も買ってみたのですが、3時間耐久でも下半身の負荷がかなり軽減されましたよ。

皮ツナギでコスりまくり皮なんか引っ張りまくる激しいレースシーンでも文句なく使える材質&性能って事ですね。

(昨年からまるち杯レギュレーションでは社外シート皮の張替えがOKになってますので。…ますますDioのメリットが

無くなりますがJOGって純正で皮だけ買えないのでコストダウンのレギュ変更だったりします)


実はこの出品者の方にはだいぶ前に、手持ちの正常なノーマルシート丸ごと提供するから皮作ってほしい、と

お願いした事もあったのですが見事にスルーされた事が(略

…とにもかくにも今回NEW皮が手に入り、満足度は100%なので皮の劣化に悩む皆様方も是非どうぞ〜


2008.8.27追記


さてさて、久々更新になってしまったこのコーナーですが(汗

今回はすでにネタがバレているかと思われますが、掃気ポート加工です(笑

ナカニシのアングルの練習がてら、街乗りエンジンに対して自分の理論をぶち込んでみましたよ。

もちろん第1&第2掃気の修正加工なんですが、実は第1掃気はちょろっとだけ加工していましたが

さすがにストレートリューターで出来る範囲ってのは本当に気持ち程度なので、改めて真面目に加工です。


で、工具コンテンツのアングルリューターの解説でもちょろっと触れましたが、このGダッシュの様にボア径が

39φしかない場合だと、いかにアングルリューターとはいえど掃気通路内部の壁面の加工なんかは限度があり、

企業秘密な手法ではありますが本当にちょびっとずつ削っていくしか無いんですよね…_| ̄|○

この時ばかりは高回転高出力でなおかつエアで高トルクを誇る構成のリューターもあまり性能自体を

発揮出来ないのがなんともつらい所ですが。


ほいでもって…街乗り用という事、そしてピーキーなチャンバーを装着しているという仕様を前提で、

「掃気タイミング」&「掃気噴出し角度」&「掃気ポート弦長」等をじっくり考えて加工してみました。


ノーマル掃気ポート比較用サンプル スーパーストリート仕様掃気ポート加工


分かりやすく並べてみましたが、左が純正ノーマルで右が今回加工した掃気ポートになります。

あ、もちろん左のノーマルは私が使ってたモノではありませんよ。その辺に転がってた物体です。

…左のこれは純正でもちょっと酷い部類のノーマル掃気ポートですが、単純にこのバリ等を取り、

整形を行うだけでも掃気ポートの加工の効果はあるんですよね。

加工具合的には、さすがに自分のなので作業効率は無視でちまちま削りましたが、この4穴をまともに

整形するだけでも5時間近く掛かってますが何か_| ̄|○


いや、本当にポート表面を撫でるだけでなく、タイミングを上げたり内部通路の整形を行う場合には

この位時間が掛かっても当たり前なんですよ…

で、まーた例の語り口になってしまいますが、よく「フルポート加工済み!」って謳ってるシリンダーとかも

ありますけど、ああいう手合いは商品単価を考えればどの程度加工が入っているかはおのずと分かる物

だったりします。

私もそういった「加工済み」なブツは多数見てきましたが、よほどで無ければ納得行く事が出来ないからこそ

ずーっと自分で加工したかったって言う話ですから。

あ、通常この位までやるとなればSHOPに外注しても工賃だけでウン万とかですが…と言いますか加工自体を

嫌がられるかと(笑


そして…ちょっとだけネタバレしますと、この掃気ポートタイミングは第1掃気でBBDC64°にしています。

写真で気付かれる方もおられるかと思いますが、実は第2&第3掃気はわざと※※しており、全掃気ポートが

同じではありません。

で、実用パワーバンドを考えると設計段階でちょっとハイポートかなとも思いましたが、どうせ下は要らないので

それなりのタイミング変更を行い、なおかつ弦長もそこそこ広げています。

もちろん上下&前後方向共に噴出し角度は気を付けていますよ。

…さすがにどこをどう削ったのか、ってツッコミは企業秘密なのでご勘弁下さいな_| ̄|○


ホンダAF18系の掃気ポートって、出口弦長そのものはさほど小さくは無いのですが、それでも拡大する余地は

十分あったりします。

逆に、2種系の掃気ポートなんかは排気量の割になんじゃこりゃ、って感じなのも皆さんお分かりかと思いますが(笑


とはいっても一番大事なのは掃気タイミング、これは排気タイミングと同じで、狙っている回転数や使う

チャンバーの事を考えて設計しないと、やみくもに削っただけではスカスカになっておしまいですからね。

ストローク量とクランク回転角度の関係にもよりますが、たった0.5o削ったらタイミングは2°以上も変わるって事が

ありますから、シビアなんてもんじゃありません(爆

ちなみに右の写真でも、50cc+チャンバー程度では削りすぎだろと思われるかもしれませんが、これでも

私の考える「フルレーシング仕様」と比べると加工具合はまだ8割方程度で留めています。

…個人的にはレーサーエンジンのポートとかを見慣れてるからってのもあるとは思いますが(汗


最後に性能的には…元々掃気通路自体が良いAF18系シリンダーだと、掃気ポートは出口がデチューンだと

言っても過言ではありませんから、さすがに苦労しただけの効果はありますね(笑

パワーバンド以下の回転数で走ってみても、以前よりもりもりっとパワーが出ているのを体感出来ます。

回転フィーリングもスムーズになり、なんと言いますか、荒々しい感じではなくエンジンが落ち着きました。

もちろん、圧縮比やチャンバー等、全ての物がバランス良くマッチしているのが前提ではありますが、

これはこれでハイチューンであればある程有効な手法だと言う事も付け加えさせて頂きますね〜



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