2009.7.6追記
まーた久々の更新になったこのコーナーですが。
前回の手作りボアアップでページが長くなりすぎたので今回は改めて新たな1ページを記す事に
してみようかと思ったり。
で、内容があまりに長い場合は更新履歴にも書く事にしますね(笑
えっとまずはですね、ココの表題通りの出来事なんですが(汗
…これをやっちゃあGダッシュがGダッシュで無くなってしまうという一つの持ち味なんですけども…
ぶっちゃけた話、もう良品のストックパーツが底を尽いているのでなんともならない、と言うのが正直な
所なんですよね_| ̄|○
で、何でいきなり腰下交換かと言いますとですね…一昨年の地獄のO/Hトラブルからコッチ、腰下は
そのまんま使っているのですが、2発目のオイルポンプ終了時には良品だったクランクシャフトも
オイルポンプ故障に気付かずしばらく走行してしまったが故に、クランクベアリングがぶっ壊れた
あの時点ですでにコンロッド大端ベアリングのサイドクリアランスがそれなりに広がってしまっていたんです(泣
別にエンジン自体がそんなにパワーのあるモノでは無いので、振動やなんやらを我慢すれば、それなりに
芯も出ているクランクでしたし問題は無かったのですが、この間ボアアップの様子見も兼ねて腰上を開け
コンロッド大端部の劣化を実計測と経験で判断した所、ボアアップ組み込み時よりはあからさまに横方向への
ガタが増大していたんですよ…_| ̄|○
さすがにこうなってしまっていては精神衛生上もなんか不安になり、しかもヘッドボルトのねじ穴も1箇所が
ちと怪しくなっているというオチのおまけつきでした(爆
ホンダの原付一種はシリンダー&ヘッド締結するのにはスタッドが立っておらずヘッドボルトな上、M6という
貧弱なボルト&ねじ穴なので、何度も開け閉めを繰り返していたらその内劣化してくるんです。
もちろんトルク管理はキッチリやってましたし、ねじ穴タップ清掃やグリス塗布も忘れずに行ってましたが
開け閉めの頻度もありますし元々がかなりの中古だったという事もあり、これもある意味やむなしかなと
思いましてね…
さすがにこの状態からねじ穴をヘリサート加工で修復し、なおかつまた純正良品のクランクシャフトを
組み直すのは…次にクランクケース割ったら4回目ですし、いくらなんでも同一クランクケースで4回目を割って
またクランクシャフトを組み直すなんて後々の不安が拭えないので…もう嫌になったってのが一番の原因ですよ(笑
そして機械的にはいくらなんでも太軸の方が安心ですし、さすがに性能的にではなくGダッシュの元々のストックの
状態にそれなりにこだわりのある私でも、今回ばかりは
細軸大径駆動系仕様の腰下がいいかげんお腹一杯になった
って事で_| ̄|○
別にクランクケース自体の良品ストックはまだあるんですけど、肝心のクランクシャフトが手の届く範囲に無い上、
探すとなれば予備の部品取りGダッシュの車体からエンジン下ろしたりしてバラさないといけないので…
部品取り車ってのはエンジン下ろすと後の運命って決まってるので(以下略
とまあ、ここで一発その大端部ガタの動画でもどーぞ。
これでも「上下方向」にはガタは無いのがクランクシャフトの不思議な所なんですけども…って言ってもラジアル方向へ大端部のガタがあれば打音が出て即終了ですが。
別にこの位のガタだと中古エンジンでは平気であるっちゃあるのですが、かなり劣化しているのは否めません。
一応、コンロッド単品とクランクピン等を抜き換える事も考えましたが…手間が掛かる上に完全にメリット0なので(笑
気合いが出なくなっていますし(泣
と、これはさすがにエンジン下ろした後に動画撮ってますが、コンロッドに対しての投げやり感が酷いのが
モロに出てるのがミソですな(笑
ちなみにコンロッド大端部の使用限界クリアランスって0.6oなんですが、コレすでにその位ありました。
よくもまあこんだけ劣化したなと…大して距離走って無いのに以前のトラブルのしわ寄せが来た、って事です…
とまあ、そんなこんなでコレはもう太軸クランクケースへの換装、そして台湾製クランクを使い安価に修復を
試みるしか将来性のある手段が無く、早速色々と必要パーツを都合する事にしましたよ。
まずは大定番となった台湾赤クランクです。もちろん予算の関係でノーマルストロークですが(笑
別にウェブ埋まってる赤で無くとも良いんですが、ライブみたくそういう互換品は無いのでコレをチョイスしました。
…今ではもうAF28ZX純正新品の2/3近い値段ですし、それでいて材質的には硬いんですから言う事ありませんよね〜
が、コンロッドだけはSSマシンのトラブルがあったので100%の信用は出来ませんが、街乗りなら十分いけるかなと思ってますし他人様にも補修用としてお奨めしてます。AF27等であれば大径駆動系化も出来ますしね。
実はこのクランク…SSマシンでの謎コンロッド微妙に曲がり事件があってからコッチ、実は適当なLVで
色々考えていたのですが、大端ベアリングの規格が同じであれば純正のGAHコンロッドが入りそうなんですよ。
が、それをやるにもクランクピンを抜かねばならず、プレスの無い私には手軽な手法では無いので、街乗りの
非力なエンジンであればいくらなんでもそこまでトラブる事は無いであろうと判断し、今回は見送りましたね。
とは言え…探究心と好奇心の問題でいつかはやってみたいですけどね(笑
で、次に必要なのが太軸系クランクケースです。
補機類は全て現在の物を流用するので、必要なのは左右ケース、そしてクランクケースカバー前半分、
後は腐る位在庫がある太軸ボスとHGランププレート位ですね(笑
あ…ドライブフェイスは太軸って事でもちろんアレの流用加工で行きます。
で、早速倉庫をあさって太軸ケースを「発掘」しましたが…
いつも通り見た目げっちょげちょな上になんかクランクシャフトサビサビボンバーな上、いつぞやのSSマシンの
ベースエンジンではありませんがギヤBOXカバーが半分空いてるという(以下略
…ギヤを抜いたらちゃんとカバー閉じてエンジン置いとけっての私(爆
ほいでもって…外見がきっちゃないのはケミカルで煮込めばどうとでもなりますが、さすがにコレは
ブラストしたいLVって事で…早速割ってみてケース内も確認したのですが
ケース内に水が入っていた様で
これでもかと言う位に
サビサビボンバー炸裂_| ̄|○
運悪く
…しかし今現在、一度も割っておらずなおかつ実働品だったのが保障されている太軸クランクケースはもう
これしか在庫が無いので(汗
が、このサビサビクランクシャフト、抜いた後で芯を測ってみるとなんと左右共に2/100程度のブレしかなく、
距離は走ってるのにこれだけしかブレが出てないのはなかなかの良エンジンだった、と判断したので
結局、このケースを死ぬほど掃除してサビも出来る限りこそげ落とした上にフルO/Hして使う事に決定(笑
で、そんなこんなで…ケミカルアタックで煮込んだり色々な手法を駆使してサビや汚れを全て取り除き、
あまりのきったなさに辟易したのでサンドブラストも施工し、色々な所の修正&加工を行いましたよ。
何をやったかはもう定番過ぎますが、
・クランクケース内部加工修正
・吸気口&掃気通路拡大修正加工
・クランクベアリングオイルライン拡大
・ハンガー&リヤサスブッシュ交換&エンジンオフセット位置調整
・ファイナルギヤ部ベアリング交換
・3.50タイヤを入れるぜ加工
・ねじ山は全てタップさらい直し
こんなトコでしょうか。
私にエンジン腰下O/Hをご依頼された事のある方でしたら結構お馴染みの作業かと思いますけれども、
特に特別な事は何もしとりませんし、安定と堅実を旨とするO/Hって事で面白味が無くてすみませぬ_| ̄|○
ホントはブラストまでする必要は無かったんですが、いくら磨いても汚かったのであまりにも我慢がならずついかっとなって(以下略
なのでサンドブラスト施工自体はかなり適当ですが何か(爆
ちなみにギヤのドライブシャフトとカバーはただのブラスト避けのフタなので実際には使いません。
…って事にこの時点で気付いておけば(以下略
これで一応、パーツを組む準備は出来ましたが、他にもまだ準備があったりします。
実は個人的に太軸化にあたり忘れてはならない作業が一つあったり。
それはコレ↓ですが(笑
SSマシンではおなじみですが、仕様は違えど同等の純正改アルミドライブフェイスですね。
空冷の為の羽があるってのも一つのメリットですし、ケースカバーに穴開けを基本とする私にはさらに+αで有益なんですよ。
で…これを常用出来る事により、駆動系のつじつま合わせを行いたい場合にはフェイス側の加工がとてもやりやすくなるのが最大のメリットです。
ちなみに細軸クランク車の場合、スプラインの問題があるので100%確実装着なアルミモノ流用は無理です(泣
というワケでリーダーズクラフト製オリジナルアルミフェイスも作製しましたが…これってですね、以前もどっかで
書いたと思いますが、ポン付けじゃ絶対無理なんですよ。
ボス部にあたる所の整合性や、羽のケースカバー接触問題、そして一番大事なフェイス面の位置変更に伴う
「駆動系ベルトラインのズレ」もありますし、キックギヤ部分もちゃんとキック出来る様にしなければなりません。
ちなみにコレ、ケースカバー側も小加工しないと使えないというめんどくさい事この上ないシロモノなんですが
社外品で羽根付きのモノは存在しないので、その自己満足の為にやってるだけですが何か?(笑
とはいっても、実際には電動インパクト程度で事足りる締め付けトルクでの作業が行える、といった明確な
メリットもあるんですけれどね。これなら締め付けトルクは3〜4kg-mでOKですんで。
で、これも今までに数個を作ってきた事もあり、もう少し色々なモノの調整範囲を広げる為、そしてベルトラインの
ズレを極限まで防ぐ為にこんな事もやってます↓
…ドコを加工してるのかは企業秘密とさせて頂きますが、クランクシャフト側をある程度ごにょごにょする事により、色々な点での融通が利く様になります。
とはいっても普通はここまでやらんでも良いですしやる必要も無いのでホント自己満足ですけどね(笑
で、こういった風に社外のクランクシャフトなんか加工してるとよく分かるのですが、やっぱり純正に比べてあからさまに材質は硬いですよ>台湾クランク
純正クランクシャフトを旋盤加工したら、焼きのある所以外だとさくさく行けますからねホンダ純正のクランクってば(爆
なので、これはそれなりに「普通」の材質なので精度&仕上げの美しさが求められる事もあり、見たまんま贅沢に
スローアウェイバイトで切削してます。
…本当に、色々なモノを知れば知る程にホンダ純正の悪さも分かってしまって悲しいですが_| ̄|○
世の中、知らないほうが幸せって事は大量にあるんですよね。
そしてクランクシャフトも完成、最後に芯出しを行って腰下組み込みです。
…ちなみにこの台湾赤クランク、私今までに10本程度は同一品の新品状態で芯の具合を見てきたのですが…
平均2/100〜3/100程度までは芯が出されている物が多く、製品としてそれなりの精度はあると思っていたのですが
右6/100&左3/100もブレてた罠_| ̄|○
今回の自分のヤツに限って
…まあこれは運の問題ですし、私は自分でクランク叩けるので別に良いっちゃ良いんですが(泣
クランクウェブ自体の組み幅も、クランクピン側と反対側で0.2oも違っているという結構酷いモノでしたよ。
しかも出荷前に銅ハンマーで叩いた跡は結構残っている上でこの精度でしたからね…
結局は右2/100&左1/100程度の芯出しで妥協せざるを得ませんでした。
で、この手のブツだと、クランクベアリングが入る部分も意外と太い傾向があるのですが、これも1/100程度
太いだけでクランクを引くのがかなり重くなったりするので一応は最初にチェックしておかなければならない
点だったりしますね。
下手をするとその部分の修正を行わなければならないという(汗
とまあ、これで何十回経験したかもう覚えていないクランク組み込み作業も終え、後は現在のエンジンから
パーツを剥ぎ取って移植するだけです。
で、私はこんな場合はまずパーツを剥ぎ取った上で最後にエンジンを下ろし、組む時も最低程度パーツを
組んでから車体に腰下載せ、最後に各パーツを組んで行きます。
パーツとか付きまくったままエンジンの脱着をしてると、補機類は万が一の破損等の可能性も高くなるので
出来るだけ軽くシンプルな状態での作業を好みますね。
で、次のステップでやっとこさ現在の細軸大径エンジンを降ろし始めます。
パーツは剥ぎ取りながらのエンジン脱着なので何か寂しいですな…ケースカバーのガスケットがボロボロなのがなんとも(以下略
太軸では使う事の無いドライブフェイス、38o細軸ボス、R1Rランププレートはそのまま残ってます。
これはいつぞやのトラブル以降、2年弱使って来たエンジンですんでそれなりに愛着はありましたね。
あ、そういえばリヤサスはだいぶ前にちっとリヤの車高を下げたくなったのでカヤバのSG255に変更してます。
しかしこうやって見るとさすがに各部が汚れてます(汗
性能等が安定してるとあまりバラさないので掃除も適当になりますんでこれはやむなしなんですが…
きっちり掃除も行き届いていないという時点で、このエンジンに対する愛着も薄れてきていたのかなと
ちょびっとだけ思ったりもしましたけれどね。
そして、ここでは腰上もバラしたので自家製ボアアップの近況もちょろっとだけ。
ボアアップを組んだ後はそれなりに慣らしも行い、100km行かない内に一度腰上をチェックしたのですが
あまりのアタリの無さに驚き、こりゃ全く問題ないと判断してシリンダー内壁に簡易ホーニングだけを施し、
ピストン側はコンロッドから外しもせずに腰上閉めましたよ(爆
最初はJCC製ピストンの熱膨張率が分からなかったですがそれなりのピストンクリアランスを取っていたのが
普通に働いた様で、非常に安定した運用だったと言う事だったんですけれどね。
ほいでもって今回はそれから結構距離は走ってますが、改めて色々チェックしてみると…
ピストンに関してはさすがに熱を持つ排気側のみはうっすら縦スジがついてましたが、吸気側…とはこの手の
エンジンの場合は言えませんが反対側は綺麗なモンで。
リングの吹き抜けもほぼ無し、リング自体も合口クリアランスは0.1oも変わっていませんでした。
意外と…本当に意外と普通に耐久性はありそうですが、リングそのものはこれだけ距離を稼いでもまだビンビンに
張力が強いのが気になる程度、でしょうかね。
で、シリンダー内壁ですが…前回開けた時に付けたホーニング跡、前後方向はそれなり、左右方向のはまだまだ残っていますね。
と言いますか、ピストンの「横方向」にダメージが行くなんてよほどおかしなパーツでしかありえませんけれども(笑
あ、掃気ポートは前回開けた時にピストントップの焼けを見て掃気方向を判断し、わずかに修正を入れてます。
ちなみにその掃気修正は2回も行ってしまったのでボアアップ作製時よりさらに掃気ポートが巨大化していますが(笑
…ただ、ピストンの形状が微妙におかしいのか、排気ポート左側には内壁にわずかな焼けが見られます。
そこの部分のみピストンのアタリが弱すぎ、と言うかピストンが小さすぎ、混合気が吹き抜け気味になって
いるという可能性が大きいですね。上からずっとスジみたく跡が付いてますし。
とはいっても排気側のリングから「下側」への吹き抜けが確認出来る程では無いのでまあ許容範囲ですよ。
で…意外と丈夫で個人的な許容範囲かな、と思われたJCCピストンですが、最後にオチがありました(笑
コレ、JCCピストンにオマケで付いてきたピストンピンなんですが…
小端ベアリングとピストン自体のサイドクリアランスは1o程度あるのでこの位のズレの焼けが出るのはやむなしなのですけれども。
問題はソコではなく、この写真では分かりませんが…
「小端ベアリングが入っていた部分が、指で触って分かる位痩せていた」という事態が_| ̄|○
…やはり一筋縄では行かなかったですね(笑
このピストンピン、焼けはともかく小端ベアリングの当たる部分が走行距離に対し異状な程に減っていて、
正直これだと私の経験上、フルノーマルでも2万kmとか走らないと減りえないLVまで減っていました。
とはいえ明確にガッコガコってLVではなく0.0何o単位ですが、ピストンピンなんて硬いモノがこれだけ減ると
言う事はありえない、と言いますかパーツ的にあってはならないんですよ。
以前、質問掲示板で台湾製のピストンピンにキズが入っていたといった話題がありましたが、これを見れば
私もうなずけますよホント。
いくら私のエンジンのコンロッド大端部が劣化していたとは言え、これはちょっと酷すぎます。
…はっきり言いますが、ピストンピンとしての耐久性を考えるならこれはノーマル比では話にならない耐久性しか
持ち合わせていないと思えますね。
走行距離的に言えば10分の1程度では済まないのですが、洒落にならんパーツだと判断するに十分な劣化の
具合が見られましたんで、ね…
残念ながらこれと同一寸法のピストンピンには持ち合わせがなく、互換品も知らないのでとりあえずはそのまま
組みましたが、早急に対策を練らないとこれはまずいLVですね。
キタコあたりで探してみようと思っていますよ。
…どなたか12φで長さ35oの純正流用品なんかご存知ではありませんかね?(汗
さてさて。そんなこんなで腰上チェックも終わり、色々とパーツを組みつつおNEW腰下を車体に載せますが
リヤホイールのセンターを出さねばならんのでこれがまためんどくせーんですな(笑
…ハンガー部のブッシュを多少ずらして圧入しているので、ポン載せの場合の様にはエンジン自体の
オフセットはずれないのですが、それでも調整は必須です…
で、なんとなーく載ったNEW腰下ですが…賢明な読者の方々はここですでに違和感があると気付かれるかと思いますが(汗
…ギヤボックスカバーを流用したのでブラスト部とモロに色が違うんですがね_| ̄|○
ギヤボックスカバーを整備して組む時点までこれに気付きませんで…ドライブシャフトまで交換してあるのをまたブラストメディアまみれにするのはちとアレなのでもう無視する事に(以下略
…いらんトコでポカをしてますがそこまで見た目を気にする部分でも無いのでこれでOKですよもう(笑
あ、ちなみにこのドリブンユニットの刺さるドライブギヤシャフト、かなり劣化が酷くベアリング内輪に対して
すこすこに空転していたので新品に交換してます。元がかなりボロだったですしね(汗
たまたま純正パーツのストックにキタコスーパーハイギヤに合うモノがあったのでそれをぶちこみました(笑
実はこのパーツもFNマシンの駆動系研究における遺産の一つだったりするのでもち新品ですよん。
でもって全てのパーツをメンテしつつ移植し、クランクケースカバーの前半分も太軸用に交換して出来上がりです。
前述した様にこのケースカバーはアルミフェイス装着により加工が必要なのでそこにも手間喰われてますね。
しかもココも…元はギタギタだったので前半分だけ色塗った為に微妙に色が違う罠(爆
なんとなく寄せ集め感満載のエンジンになっている事をこの時点ではかなり強く感じてますが何か(笑
と、そんなこんなでフルメンテナンス&O/Hを含めた太軸クランクケース移植が完成しましたよ〜
と言うかクランクケース自体の元の状態を考えればほぼレストアに近い気もしますね(笑
各部の色の違いとかなんちゃらはこうやって見ると別に気になりませんね。
ぱっと見ではほとんど見えないのでサンドブラスト施工なんてクランクケースに行っても自己満足にしかならないってのもよく分かります(笑
サイドカバーを付けるとさらに隠されるのでなんとも意味が無いですが…機械的な事に関してはメリットはあります。
万が一のトラブル等で何かが漏れていたりした場合には発見しやすいってのがありますので。
レーシングエンジンとかでも無駄に綺麗な訳では無く、汁が漏れてるとかを発見しやすくする為に
綺麗にしているってのは大いにありますからね〜
さて。これにてちょっとだけ紆余曲折あった太軸クランクケースへの変更はおしまいです。
が、ここで最後の問題がありますが…
作製と同時に投入したアルミフェイス、これは一応机上の計算と寸法では、ドライブ&ドリブンの
ベルトかかり径は以前の仕様と全く同じに設計し、それに合わせてクランクシャフトも加工した上で
アルミフェイス作ってたんですが。
これも実際にエンジンをかけ、ベルトを張ってみてからベルトかかり径を計測しないと100%の成功とは
言えませんからね。
基本的に「腰下のみ」を交換するのにそんなトコが違ってたら正確な性能評価が出来ませんので(汗
で、早速エンジンをかけてアイドリング+α程度まで回転を上げ、ベルトを張ってから駆動系を分解します。
すると…ドライブ&ドリブン共に100%設計通り、1mmの誤差も無くぴったしカンカンなベルトかかり径になってましたよ。
…これには自分でもびっくりしましたが、ちっとくらい誤差あってもよかったんじゃ?と逆に疑問に思いました(笑
ちなみに最大減速比は、個人的にホンダのこの駆動系のほぼ設計限界値である「3.05」に設定してますね。
そして、この計算と設計と製作がバッチリ合致している事により、アルミフェイス装着によるベルトラインのズレも
よくいってもノーマル比で0.5o程度、という事も実証されたので万々歳です。
…が、ボスとベルト裏のクリアランスはわずか1.5oしかないので…今後パワーが上がっていけばこれではダメに
なってしまいますからこの辺はその都度の判断が必要かと思いますね。
あ…この話のついでに、このエンジンはハイギヤってのもありますが、ここで発進時の減速比に関する事でも
おまけでのたまっておきましょうか。
「減速比」と言いますか…この場合はドライブ&ドリブンの減速比とファイナルギヤの減速比を掛け合わせた
「総減速比」にてモノを考えてみましょう。
以前のコンテンツでも多少触れましたが、クラッチインの瞬間にシフトアップは起こっていないセットで
あれば、「駆動系は最小変速状態」ですよね。
となれば、駆動系と言うかドライブ&ドリブンの減速比自体は最大値になってて、それとファイナルギヤ減速比を
掛け合わせたモノが「発進時の減速比・エンジンが何回転すればリヤタイヤが一回回るか」になります。
これは色々な車種で数値が違ってたりしますが、同一クラスの車両であれば意外と似たり寄ったりな部分です。
もちろん、それもエンジンパワー+車重に見合った減速比であれば一番、と言う意味合いですが…
ここで私のGダッシュと、仮にライブDio-ZXで「発進時の総減速比」を比べてみましょう。
ファイナルギヤ減速比=9.805
発進時の総減速比 3.05×9.805=「29.905」
ファイナルギヤ減速比=10.912
発進時の総減速比 2.850×10.912=「31.099」
私のGダッシュ
ドライブ&ドリブン最大減速比=3.05
ライブDio-ZXノーマル車
ドライブ&ドリブン最大減速比=2.850
四捨五入すれば総減速比は私のGダッシュが約「30」、ライブDioZXのノーマルで「31」って所ですね。
これを比較すればよく分かるのですが、私のGダッシュはハイギヤとはいえ、実際の「発進時の総減速比」は
ライブDioZXのノーマルとほぼ変わらない減速比って事なんです(笑
これは発進時の減速比ですから実際の発進加速に関わって来ますが、実際には「1」程度しか総減速比では
ハイギヤードになってはいないのですよね。
すなわち、発進に関してはライブDio-ZXのノーマルと同等な減速比になっている…のではなくてですね(笑
「ハイギヤの減速比に合わせて仕様を確定している」んですよ。
このあたりも含めて考えないと、むやみなハイギヤと言う物はデメリットも大きく出ます。
「ファイナルギヤのみをハイギヤ化」すればもちろん発進時の減速比が小さくなり発進は遅くなる傾向ですが、
「ドライブ&ドリブンの減速比を変更すればトータルで十分にカバーする事も可能」と言う事ですね。
ちなみに蛇足ですが、ヤマハの3YK-JOG-ZRだとサービスデータでドライブ&ドリブンの最大減速比は「2.431」
ファイナルギヤは「11.076」なんですけれども、これだと発進時の総減速比は「26.925」と、原付一種にしては
発進時の総減速比では結構なハイギヤードな部類だったりします。
(と言いますかホンダ大径駆動系車が傾向的にロー過ぎるんですが…)
何でこれでもある程度発進が良いのかと言いますと、車体の軽さはもちろんありますが、センタースプリングや
トルクカムの効率の良さがあり、エンジンパワーをロスしていないからこそこれだけのハイギヤードでも十分に
「エンジンパワー自体をベルトを張る力に喰われずに」有効に発進加速が行える、と言う事だったりします。
…こういう視点でモノを見ると、いかにホンダ車の駆動系にパワーロスが多いのか、も見えて来ますね。
さーてさて。
最後に蛇足が入りましたが、今回の腰下換装作業は本当にこれにて終了です。
コレ書いてる時点ではまだアイドリング等を含めた慣らしの段階ですが、あからさまに振動が減ってきており
元々の劣化具合を再認識しているトコですよ(笑
…とまあ、最近このコーナー書くと見事にコンテンツ1個分位に長くなってますが、色々なお話を交えて
私の作業&チューニングの実践具合をご紹介するのも悪くないな、と言う事で。
そしてせっかく太軸化したこのエンジン、長持ちしてくれる事を祈っていますよ。