駆動系パーツ加工



こちらは、「駆動系パーツ加工」のご紹介ページです。
無段変速のスクーターでは一番のツボになる箇所の調整、加工等を行います。


プーリー加工トルクカム溝調整加工クラッチシュー調整加工


「駆動系」と一口に言いましても、この駆動系という物は大変難しい物でして、エンジンパワーが
いくら大きくとも、この駆動系の構成や調整が悪いと、リヤタイヤには十分なパワーが伝えられません。

冒頭の当方のスタンス紹介でも触れましたが、情報が膨大で錯綜している近年の世の中ですと、
ちょっとおかしいな、と思う事やこれは不味いでしょう、といった事も多々存在しているのが現実です。

当方はあくまで、「ノーマル構成がどの様な特性を持って&狙っているのか」をまず最優先に分析し
第一の基準とし、そこに不満や不都合が出ていれば、チューンしたエンジンのパワー等に合わなく
なってきたとの判断を行った上での「加工・調整」を旨としております。


また言葉が悪くなりますが、駆動系という物は「不満が無ければいじらない」のが一番無難で、
社外品等のパーツをぽんぽん投入してしまうと、その内の一つのパーツが後々まで足を引っ張り
何をやっても満足行く様に走らない、といった事にもなりがちなのです。
…当コーナーそのものを否定する様ですが、それが一番間違いが少なく楽しめる手法だと当方は考えます。

基本的に、加速を上げたいとか最高速を伸ばしたい、といった明確な性能向上といった物に関しては、
駆動系のパーツをどうこうして行うものではなく、元々の絶対的エンジンパワーが不足している場合は
駆動系をどういじくろうが絶対的な性能向上はなかなか望めない物なんですね。


いくら駆動系をいじくっても、仮に「100」出ているエンジンパワーを「110」にする事は不可能ですし、
リヤタイヤへのパワー伝達を「限りなく100に近づける」様にロスを無くすのが駆動系の最大の仕事と
言ってもよいでしょう。

スクーターの場合、エンジン出力はリヤタイヤ到達までに3割程度はロスして失っているので、その点を
鑑みればいかに駆動系の構成という物が大切か、と言う事もお分かり頂けるかと思います。

当方ではそういった場合の「ロスを極力少なくする」といった事の他に、明確な不満がある点を
駆動系の改善にて補える場合の加工、調整等を行っております。


最後に蛇足ですが、駆動系で一番最初に交換、調整を行うといった風潮のあるハイスピードプーリーと
いった物に関しては

「エンジンパワーに十分余裕があり、なおかつ最高速があと少し欲しいといった場合ならば有用」

だと当方は考えております。

エンジンパワーが一切上がっていない排気ガス規制後の原付1種ノーマルエンジン等にて、いきなり
過度なハイスピードプーリーを使用したりするのはお奨めしておりませんし、あまりにギヤがローギヤードで
常識の範疇を超えていたりする場合以外では、そういった手法は率先してお奨めしていない事もご理解を
頂けますと幸いです。
(※この辺りはプーリー変速比やギヤ減速比等より物を分析し、「やりすぎ」には注意しています)


仕様と加工工賃

こちらでは各パーツ単体での加工例、工賃等をご紹介します。
とはいえ、駆動系パーツ単体のみを加工して大きな効果が得られる事は少ないので、他の箇所の
構成や仕様を伺った上での駆動系パーツ加工、作製となります。
ですので表記の工賃はあくまで「加工一例」の工賃単価だとお考え下さいませ。


・ドライブプーリー ハイスピード加工 2500円

こちらはドライブプーリー加工にて変速比を下げる為の加工になります。
WRの移動量を増やしプーリースライド量を増大させ、最大変速時の変速比の低下を狙います。

ホンダ、ヤマハ、スズキ問わず安全な加工範囲には限度がありますので、無茶苦茶な変速比を
お求めの場合はノーマルもしくは純正品ベースの加工では不可能な場合もあります。
(可能な限り、ではありますが、ノーマルの変速比からどの位の低下をお望みなのかの「数値」での
ご依頼も承れます)


・ドライブプーリー ロースピード加工 1500円

こちらはロースピード側、一般的に言う「ドライブ側ベルトの落とし込み」を増大させ、発進時の
変速比を増大させて鋭い発進を狙います。

これに関してはプーリーボスのシムワッシャー調整程度ですでに限界、といった車種も存在しますので
あらゆる車種に対しての施工が可能な訳ではありません。
ベルト裏側がボスに接触してしまう様な仕様は駆動系の動作をおかしくする害悪にしかなりませんので
施工の折には使用ベルトの寸法等をお伺いする事があります。

※車種により施工方法が異なりますので、まずはご相談下さい。


・ドライブプーリー 面修正加工 500円〜 (ロースピード加工と同時施工の場合)

こちらはドライブプーリーのベルト摺動面を慣らす加工になります。

「面」が劣化しているプーリーの修正や、ハイスピード過ぎる変速比の低下方向への修正、そして
社外品等では純正と比べ大きくちぐはぐになっている事がある「面角度」の修正も可能です。

面角度修正の折にはハイスピード、ロースピード側双方への影響がありますので、入念な設計が
必要になります。
面角度のみを変更して変速比は一切変更なし、といった加工は物理的に不可能ですのでご了承下さい。


・ドライブプーリー 軽量化加工 1000円〜

こちらはドライブプーリー外周の不要な所を切削加工し、プーリー単体での軽量化を狙います。

車種によってはハイスピード加工との同時施工が必須になる場合がありますが、+αとしての軽量化を
狙われる場合等にお奨めです。


・落とし込みハイスピードプーリー加工 4500円

こちらは上記メニューの「ハイ・ロー・面修正」の各加工をまとめて施工するプランです。
純正プーリーの良い点を全体的に伸ばしたプーリーとなります。

なお、社外フェイスの面角度に合わせた物の作成等の場合、「レーシングプーリー加工」となりますので
仕様用途、耐久性等を吟味した物を作製出来ます。
こちらに関してはまずお問い合わせ下さいませ。


・プーリーボス切り詰め加工 1000円〜

こちらはプーリーボスの長さ調整を行います。
市販シムワッシャーと組み合わせ、微調整を行いたい場合にお奨めです。
(寸法指定:0.1o単位)

材質が非常に硬い物ですので、加工幅によって工賃の変動がある事をご了承下さい。
※mm単位での加工も行えますが、「切断」は不可能です。


・ドライブフェイス 軽量化加工 1000円〜

こちらはアルミ製ドライブフェイスの羽部分のカット加工等を行います。
多少の軽量化の手助けになりますが、羽を全部取ってしまうと取り付け&取り外しの作業性や
駆動系冷却の為の風量ダウンになりますのである程度は羽を残すのを基本としています。


・ドライブフェイス 面修正 1000円〜

こちらはアルミ製ドライブフェイスの「ベルト摺動面」の慣らし加工等を行います。
詳細はプーリー面修正加工と同等ですが、面角度変更の場合は変速比が大きく変化する場合が
ありますのでご相談下さい。


・Dio系用 アルミフェイス作製 4000円 (工賃のみ:セル使用不可)

こちらは太軸クランクのスーパーDio-ZX&ライブDio-ZXのみの仕様となります。
社外品より軽量で、加工において寸法等の融通が利くアルミ製ドライブフェイスを作製致します。
ノーマルには存在しない羽も付きますので、クランクケースカバーに穴を開けていれば
駆動系の冷却効果の増大にもなります。

なお、注意点としてクランクケースカバーの一部加工が必要で、セルは使用不可能になります。
スーパーDio-ZXとライブDio-ZX初期型の場合はボスワッシャー調整が必要になる場合もあります。
メリットは大きいですが運用に気を遣うパーツだとお考え下さい。


・トルクカム溝 調整加工 一溝1500円〜

こちらはトルクカムの溝を加工し、プーリー特性やエンジン特性の変化にて不具合が出た場合に
変速回転数を一定にする調整を行います。

基本的に当方は「変速開始から終了までは一定回転変速」を旨としており、ピークパワーが
出ている回転数を出来る限り長く使って走るといったスタンスに基づいたチューンになります。
これは一律で何°の一直線溝、といった物ではなく、現在の変速状態や駆動系構成にあわせて
設計を行いますが、社外の汎用品や純正流用品にて満足な場合は、無理に行う必要はありません。

ですが、トルクカム閉じ側への溝延長等、ノーマルを少しいじくるとすでに限界の来ている部分等も
ありますのでそういった所の辻褄合わせ、余裕の作製等はお奨めです。
なおサーキット走行等で扱いやすい特性への変更等も可能です。

…溝加工自体を否定してしまっている様ですが、突き詰めるならば「やり方」は色々ある、と言う事で
ご理解頂きたく思います。


・クラッチシュー軽量加工 3500円〜

こちらはクラッチシューの肉抜きや穴あけにより、クラッチシューの軽量化を行います。

クラッチイン&クラッチミート回転数を高める為の加工になりますが、クラッチスプリングを
強化するだけでは補えない回転調整や、ノーマルがあまりに重すぎてクラッチスプリングを
強化しても効果が薄い場合にお奨めです。

が、これも車種、形式等により軽量化の範囲が大きく異なる為、軽量化の効果を大きく出せる物と
出せない物があります。
場合によっては純正流用、社外品等を使用した上での加工等もお受け出来ますが、限界という物は
存在する、とお考え下さい。

(※可能な限り、流用クラッチスプリング等のアドバイスも致します)


・クラッチアウター加工 3000円〜

こちらはクラッチアウターの外側を取り外したり穴あけを行う等で軽量化を狙います。

アウターの「ガワ」部分を取り外せば大きな軽量化か望めますが、特にホンダの場合はハイパワー車で
使用する場合、ガワ部分を取り外すとアウター内径が「開いてくる」といった、アウター自体の寿命が
それなりに縮まりますのでご注意下さい。

ヤマハの場合はガワを取って穴を開けてもさほど問題はありませんが、耐久性の面では確実に
ノーマル品より劣るものになる、と言う事をご了承願います。

なお、旋盤を使った「内径拡大」もお受け出来ますが、正直これに関しては他所様へのご依頼を
行われた方が精度が出ているかと思いますので、どうしても、と言う事であればお受け致しますが
精度の面では確実に自信がある訳では無い事もご理解下さいませ。



当方で作製&加工したパーツのご紹介


こちらでは、一部ではありますが今までに当方で作製&加工したパーツをご紹介させて頂きます。
駆動系パーツという事もあり、単体にて明確に性能的な売りを解説出来る訳ではありませんが
参考にして頂けますと幸いです。


Dio-ZX系専用

ハイスピードプーリー加工

(GR1ベース)

Dio-ZX系専用

大径:ハイスピードプーリー加工

(GFCベース)

Dio-ZX系専用

大径:落とし込み(ロー側)+
ハイスピードプーリー加工
(GBCベース+GBCランププレート)

GR1-HS GFC-HS GBC-OHS

3YK-JOG系用

落とし込み(ロー側)+
ハイスピードプーリー加工+面修正
(3XGベース)

3YK-JOG系用

落とし込み(ロー側)+軽量加工+
ハイスピードプーリー加工+面修正
(3XGベース)

プーリー&ドライブフェイス面修正

左上:3XGプーリー
右上:3AAフェイス
下:GBLプーリー

3XG-OHS 3XG-FL 面修正

Dio-ZX系専用

純正流用改アルミドライブフェイス
各部調整+羽部分加工
(某純正品ベース)

3YK-JOG系用

ドライブフェイス羽落とし+面修正

(3AAベース)

リード100用

社外品プーリー&ドライブフェイス
同一角度に面修正
(+サンドブラスト施工)

H_SPLFace 3AAF-SPL LEAD100面修正

Dio系用

純正プーリーボス短縮加工
1.5o切り詰め&面取り加工
(純正品ベース)

Dio系用

クラッチアウター軽量化+
サンドブラスト施工
(純正品ベース:380g程度)

Dio系用

クラッチアウター内径拡大加工
1.5o拡大のみ
(純正品ベース)

H-Boss H-Auter H-Autercut

ホンダ大径駆動系用

トルクカム溝汎用60°一直線加工

(GBL-700ベース)

ホンダ小径駆動系用

トルクカム溝45→60°加工
クレアカム風味仕様
(GR1-000ベース)

ホンダ大径駆動系用

SS1/32mile用オリジナル溝加工
45-55°仕様+閉じ側溝延長
(GBL-880ベース)

H3P-Cum-60 H2P-Cum-45-60 H3P-Cum-45-55SS

ヤマハ横型エンジン用

FPクラス専用特殊溝加工
中高速サーキット仕様
(3AAベース)

ヤマハ縦型エンジン用

ハイチューン用特殊溝加工

(2EXベース)

アドレスV100用

トルクカム溝45→60°加工
アドレス110ランプ併用仕様
(21240-41D20ベース)

H3P-Cum-60 H2P-Cum=45-60 H3P-Cum-45-55SS

AF27 スーパーDio用

クラッチシュー軽量加工+
デイトナクラッチスプリング装着
(GAH-315ベース)

AF28 スーパーDio-ZX用

クラッチシュー軽量加工+
純正流用クラッチスプリング装着
(GAH-307ベース)

AF23 Gダッシュ用

クラッチシュー軽量加工

(GN2-315ベース)

AF27-Clutch AF28-Clutch AF23-Clutch

3YK-JOG用

クラッチシュー軽量加工

(3GFベース)

Hi用

クラッチシュー軽量加工

(ベース品番不明)

CE11A アドレスV100用

クラッチシュー軽量加工

(21501-41D21ベース)

3YK-Clutch Hi-Clutch V100-Clutch

ホンダ大径駆動系用

ハイスピードプーリー+
アルミフェイスセット加工
(某純正品ベース)

ホンダ大径駆動系用

SS1/32mile用トルクカム溝加工
秘密溝加工+閉じ側溝延長
(GBL-880ベース)

JOG90用

落とし込み(ロー側)+
ハイスピードプーリー加工+面修正
(3WF+2XXベース)

GR1-RHS+H_SPL-RFace H3P-Cum-SS 3WF-OHS


・以下、随時更新していきます。

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