FN仕様Dio 駆動系純正流用パーツナンバー



ここでは、私の集めてきた情報&パーツを元に、「FN仕様」として使える駆動系パーツをご紹介します。

簡単に特性等を明記しますが、基本的にこういう物は自分の目でパーツを確認し、なおかつ各部を正確に

計測して初めて役に立つ物です。

(純正品に限らず社外品もしかりですが…)

そういうワケなので「これとこれはどこがどう違うんだ?」といった様な事柄は、閲覧者の方がご自分で

確認される事をお奨めします。


ちなみに現在のまるち杯レギュレーションにのっとり、「同一メーカー、同一排気量でボルトオン装着出来る物」

のみの記載となります。

表に対応するFNマシンのベース車両は基本的に「規制前・94〜98年式ライブDio-ZX」としてお考え下さい。

…私は規制後ZXのエンジンを所有しておりませんので、相違等あった場合はご報告頂けると幸いです。

(99年式以降のパーツ&品番については研究が進んでおりませんので)

そして私の独断と偏見で、あまりにもFN仕様で役に立ちそうに無い物は割愛していますので宜しくお願い

致しますね。



プーリー (「大径」の物のみ)


22110-GBL-700ライブDioZXノーマルノーマル。それなりにバランスが取れた性能。以下これを基準とします。
組み合わせるランププレートは「22131-GAH-780(HG刻印)」。
重量171g
22110-GR1-880DJ-1RR・G´・AF28ZX等グリスガード固定用のボルト穴がある分GBLより軽量。
WRガイドやフェイス面角度、外径的にはGBLと変わらず。
(WRガイド変速終了部がわずかにきついかも?)
重量168g
22110-GR1-750DJ-1RDJ1-R最終型のみに存在。詳細不明…「大径」の物なので使用可能なハズ。
重量?
22110-GBC-000スマートDio等GBLより外径5mm大きいのだがFNのセット範囲では残り1mm強使い切らず。フェイス面角度は変わらない。WRガイドがわずかに緩いかも。
専用ランププレート(22131-GBC-000)が必要。
重量188g
22110-GFC-900TodayGBCと全く同じ角度&形状&特性だが、内側外周が切削されていてわずかに軽量。
GBCもだがGBLとポンで交換だと、わずかにフェイス面を多く使う。プーリー本体の「スライド量」はGBLとほぼ同じ。(「面が厚い」形状だと表現しておく)
ランプはスマDio系と共通(22131-GBC-000)
重量184g



ウェイトローラー

※下記WR品番で、番号先頭の5桁の最後の数字が「1」の場合は1個単位、「3」の場合は6個セットになります。

22123-GT8-750スマートDioZ45.0g
22123-GBY-830スマートDio6.0〜6.1g
22123-GFC-900
22123-GET-000
Today
クレアスクーピー
6.5〜6.6g
22123-GFZ-0104stジャイロ系?7.0g (注:7g弱との情報を頂きました。管理人は未確認)
22123-GT8-60099年以降規制後ライブDioZX7.5〜7.6g
22121-GZO-0008.0g (注:絶版!)
22123-GM9-315DJ-1等8.4g (注:古いので確実ではありません。絶版の可能性あり)
22123-GZO-00098年以前規制前ライブDioZX8.6g (ノーマル・これを大量に計測すると8.45〜8.70gまでが存在しています)
22123-GBC-305トピック9.0g
22123-GAV-630Dio Fit9.5g
22121-GR1-010DJ-1RR10.0g
22123-GBB-000Dioチェスタ10.5g
22121-GC2-94188’初期型Dio等12.0g



プーリーボス (太軸のみ)

※個体差が大きいので参考までに。大量に買って誤差を探しましょう…

22105-GAH-720ライブDio&SR等33.0〜33.3mm (実質短すぎて使えない)
22105-GAG-750ライブDioZX35.7〜36.0mm (ほとんど誤差は無く36.0mmの物が多い)
22105-GAH-780スーパーDioZX35.0〜35.6mm (昔は短かったハズ…誤差がかなり大きい)
現在注文しても36.0mm以上しか存在せず。
22105-GFC-900Today38.0〜38.3mm



ドライブフェイス (太軸のみ)

※4st系のアルミフェイスは、私の実験ではボルトオンでは装着不可でした。(厚みの問題)

22102-GAH-78094〜96年ライブ系全車、スーパーDioZX等キックギヤ部分の高さ5.2mm 重量273g
ボス長変更時、キックギヤ部分のクリアランス調整に使用する。
22102-GAH-72097〜98年ライブDioZX、スーパーDio&SR等キックギヤ部分の高さ7.2mm 重量282g
上記の物とは重量も違うのでそれなりに使用。
なお面角度や外径は同じ。
22102-GCS-00098年限定車ZX、99年規制型以降09年現在、「22102-GAH-720」に品番統合との情報。



ベルト (幅18mm系のみ)

※全長の個体差が2〜3mm前後あるので参考までに

23100-GFC-890Today676mm×18.2mm
国産では無い?材質なので劣化が速く「コシ」も無い。
(以下、新品では無く少し使用し熱を入れた状態で、ベルト長&幅の値は数本計測の平均値を明記)
23100-GAG-J52ジャイロキャノピー等673mm×18.2mm
ライブDioZX純正「23100-GAG-751」の代替品。
多少寸法が違うが有効利用出来る範囲。
23100-GAG-751ライブDio-ZX671mm×18.0mm
ノーマル。この長さでも実は最大変速させきれない程長い。
(ノーマル駆動系時)
※2006年前半辺りから欠品気味
23100-GET-003スマートDio等669mm×17.8mm
これも国産では無い?GFCと同じく安定性&耐久性に難アリ。
※2012年現在国産品で良クオリティになっているとの情報あり
※サイズ672x18.1o程度の模様
23100-GZO-000666mm×18.0mm
すでにメーカー欠品。下記の「GR1」に品番変更されている。
23100-GR1-753G´・スーパーDioZX666mm×18.0mm
ベルト表面に書いている文字が小さいバージョン。
下記の「緑ベルト」に比べると平均的に長い傾向にあり。
23100-GR1-753(緑)G´・スーパーDioZX663mm×18.0mm
ベルト表面に書いている文字が大きく、緑ラインが入っているバージョン。
上記同一品番で注文するとこれが来る時もある。
現在ではこれが一番短いベルトとなる。



センタースプリング

※基本的にノーマルか弱い物しか無いが、クレアカム併用で弱い物を使う方向性のセットもあり。

23233-GMO-000ライブ&スーパーDioDio系等、AF18&34EGのノーマル全長98mm程度。色はあずき色。
23233-GC2-000DJ-1・初期型DJー1R全長94mm程度。色は水色。
23233-GE8-000ジャイロX全長89mm程度。色は緑色。
23233-GEE-000ジョルノクレア前期型・Today全長79mm程度。色は紫色。
23233-GEE-7114stクレアスクーピー等全長85mm程度。色は素地。
少し径が大きいが、ボルトオンの範囲内なので流用可。
レート的には純正最弱となる。



クラッチシュー (ライブ用C/S互換ありの物のみ)

※ライブ用C/Sは50ccの純正流用では最強かと。「22401-GAK-930」 基本的にこれ以外は使わないハズ…

22535-GN2-315G´・DJ-1R後期型・DJ-1RR重量620g (以下、プレート&スプリング込みの「総重量」を明記)
アスベストシュー採用で喰い付きが良い。しかしすでに絶版?
クラッチスプリングは弱く、ライブの物は入らない事は無いが微妙。そしてプレートはライブの物とは互換無し。
22535-GBY-306Today重量600g
プレートはGAK品番の旧型だがシューのみ新規品番。
クラッチスプリング(22401-GBY-960)はライブ寸法だがライブより弱く、結局ASSYでは特筆すべき点は無し。
22535-GAK-30598年までの規制前ライブDioZX (ノーマル)重量600g
可も無く不可も無くのノーマル。
ちなみにこれでクラッチインは4000rpm前後。
22535-GAH-30692年スーパーDioZX重量560g
クラッチスプリングはG´よりは強いがあまり変わらず。ライブC/S互換あり。
22535-GAH-30793年スーパーDioZX・ライブDio&SR等重量480g
シュー自体はかなりの軽量。ライブC/S互換あり。



ムーバブルドリブン (トルクカム)

※変速回転数の落ち込みが気になる場合はクレアカムを入れましょう…

23220-GR1-750G´・DJ-1R後期型・DJ-1RR
スーパーDioZX
前半角度45°後半角度90°
いたって「ホンダ形状」の物。ライブ系に比べて後半の直線溝が始まる部分が早く、エンジン回転数が落ち込んだ場合は変速回転数が復帰しづらくレスポンスは悪い。
23220-GBL-70094〜96年ライブDioZX前半角度45°後半角度90°
ライブ前期ノーマル。変速回転数は喰われない。(と言うか数百回転落ち込む)
23220-GBL-88097〜99年ライブDioZX前半角度45°後半角度90°
ライブ中期ノーマル。溝角度の変わる部分が前期の物に比べて多少なめらか。
後半直線溝の部分も前期よりは短く、多少は理想的。
23220-GEE-000ジョルノクレア前期型前半角度45°後半角度60°
一応ヤマハ系の溝形状になっている。基本的にこれを使うと無難にまとまっている。
23220-GFC-900Today前半角度45°後半角度60°
「大径3ピン仕様」なので旧型ドリブンとの互換性アリ。溝角度的にはクレアやトピックと同一だが、フェイス面が少し違う。(面角度は同一)
フェイス面最外周部分の終わりが速く、カドのリブが長く立っている。しかし使い道はなさそう…



フェイスセット・ドリブン

※フェイス面外周端の形状がわずかに違う物もありますが、FN仕様では最外周にベルトが巻きつかないので割愛。

23200-GR1-750G´・DJ-1R後期型・DJ-1RR刻印「HM-R1」
ピン穴位置がフェイス面から28mmのモデル。
これを使う事により最大変速時のベルトの落ち込みが促進される。
(注:GAGベルト使用では長すぎてそこまで落ち込まない)
現在の品番は「23200-GR1-751」
23205-GAH-30592年式スーパーDioZX刻印「無し」
ピン穴位置がフェイス面から27mm強系のモデル。
基本的にライブ系と変わらず。
23205-GAH-31593年式スーパーDioZX刻印「無し」
ピン穴位置がフェイス面から27mm強系?のモデルのはずなのだが…
ピン穴位置が28mmの物も存在する事を確認。刻印が無いので見ただけでは92年式の物とは区別が付けにくいがピン穴28mm仕様と判別出切る。

※06年1月現在、この品番の袋の中身は「23200-GR1-751」になっている事が判明。
「23200-GR1-751」は廃番の模様

23205-GAG-30594〜96年式ライブDioZX刻印「HM-BL」
ピン穴位置がフェイス面から27mm強系のモデル。
これは下記の中期型と何が違うのか確認出来ず。
23205-GBL-30697〜99年式ライブDioZX刻印「HM-LK」
ピン穴位置がフェイス面から27mm強系のモデル。
これも他と違いが分からず。気分的に新しいので良いかも…
23205-GFC-890Today刻印「無し」
ピン穴位置がフェイス面から27mm強系のモデル。
Today用トルクカムと同じく互換性はあるが、同様にフェイス面最外周部分の終わりが早くカドが立っている。
面角度は旧型と同一な上にピン穴位置も低いモデルなので使えそうに無い…
(トルクカムとセットで使うとすれば最小変速時のベルトの「上がり」だけはわずかに良くなりそう)



クラッチアウター

22100-GW2-710ライブDio系等クラッチアウター外側の鉄板が波打っているタイプ。
なんとなく冷えそう・・・
重量平均470〜473g
22100-GR1-750ライブ以前のDio系等クラッチアウター外側の鉄板が波打っていないタイプ。
ちなみに上記と重量は全く同じ。気分の問題かも?
22100-GAZ-930Todayクラッチアウター外側の鉄板が波打っているタイプ。
これは他の4st系アウターとは違い旧型のドライブシャフトにぴったりはまるタイプ。
だが重量は475g、内径も誤差の範囲程度しか相違が見られないので意味は無い…



ドライブシャフト

※4st系の物は現在研究中…

23411-GBL-00094〜96年ライブDio&SR12丁
ノーマルの組み合わせは相手42丁
23411-GZO-01094〜99年ライブDioZX13丁
ノーマルの組み合わせ相手は41丁
23411-GZO-00013丁
ノーマルの組み合わせ相手は40丁
G´カウンター40丁と組み合わせるのが理想。ギヤ鳴りが少なくなる。



カウンターギヤ

※4st系の物は互換がありそうだが歯数が多すぎ使えないと思われる。

23422-GWO-00094〜96年ライブDio&SR等42丁
「厚型」のギヤ。
23422-GAH-78094〜96年ライブDioZX等41丁
「厚型」のギヤ。
23422-GBL-87097〜99年ライブDioZX等41丁
「薄型」のギヤ。
23422-GZO-00040丁
「厚型」のギヤ。
定番だが、これを薄型ギヤ車に入れるには「23421-GWO-000」のカウンターシャフトが必要となる。
(「23411-GZO-010」の13丁と組み合わせるとギヤ鳴りが起こるがさほど問題は無い)




以上がFN仕様ライブDio-ZXで「使える」駆動系パーツです。

もちろんZXでは無くスタンダードDioや縦型車、その他ホンダ車にも流用可能なパーツもありますが、そういった場合、最初に記述しました用に各部の寸法等を把握した上で使用して下さい。

FNマシンとは「ポン付けパーツ」で速くなる物ではありませんし、パーツを交換しても体感出来ない場合もあるかと思いますが、その辺りはあらかじめご了承願います。


一応、ここで私の現在の駆動系基本セッティングなどを。


※このセットはとにかくJOGに「最高速付近」でチギられない様にするセットです。(レスポンスはあまり無いです)

※最高速が65km/hを超えないコースだとGAG&GFCベルトでローギヤード化もアリ。

※あまりに登り坂がきつかったりタレる場合、クラッチを「22535-GAH-306」等にする場合も。

※基本的にどんなコースでもこのセットで対応出来ます。「上重視」「下重視」という物はFN仕様にはあまり関係ありません。(GR1ベルトを使う場合はレスポンスの低下が見られますが・・・)


では最後に、FNマシンの「苦しさ」について少しお話しましょう。

基本的に一切の改造が行えないFNマシンですが、これはライブDioZXがベース車両だと、規制前JOGZRよりは色々な所で苦しいと思います。

駆動系パーツの種類は結構あるのですが、元々ヤマハの様に互換性が無い設計の為、余計にややこしく失敗も多いです…

ヤマハ程調整幅が無い事については何も言えませんが、駆動系パーツ一つ取っても、ホンダのWRは一瞬で片減りしますし、プーリーもヤマハ製程は長持ちしません…

(私はプーリーだと500kmも使いません。普段は数セットのパーツを用意し、一つが極端に劣化しない様に使い回して走っています)

センタースプリングもホンダは新品と中古の硬さが激しく違いますし、各パーツごとに「当たり外れ」や「純正誤差」、そして「どれだけ使ったらこういった性能になる」と言う事柄を全て把握しないと安定した性能は出せない物なんですね。

(ベルトを減らして幅を調整する、クラッチシューを減らしてミートを調整する、センタースプリングを使い込んで硬さを調整する、等)

JOGでももちろんそういう事は必要ですが、DioだとJOGの倍近いサイクルで駆動系パーツを新品に交換しないと性能が維持出来ないと私は思っています。

(…これはエンジンもですが、Dioはシリンダーが減ってくるといくら「当たり」の物でもパワーは出ないと思います)

ですので流用を考える方々には、その辺りを熟考して頂きたいと思います。


しかしFN仕様というマシンは本当に無駄遣いのカタマリかと思いますよ(笑

駆動系パーツの「同一排気量での純正流用」が認められてしばらく経ちますが、「使える」可能性のあるパーツは星の数程ありますから(汗

私も今までに「買った&手に入れたは良いが使えなかった」パーツは色々ありますが、上記の表はそれらの尊い犠牲の上に成り立っていると思って頂ければ救われますよ…

インターネットと言う手段があったのでそれでも私はかなり楽な方だとは思いますが(笑


私の知る限りではFN-Dioの流用品番ってネット上にあまり無いと思いますので作成してみました。

いつもながら情報が古いと思われますが、参考にして頂ければ幸いです。


…なお、流用情報等ご提供頂ければ最高に嬉しいですよ(笑



※2006年度よりまるち杯FNクラスのレギュレーションでは社外品WRの仕様OK、非純正のボスワッシャーの

自由変更OKというレギュレーション変更がありましたので、上記品番では無意味な物も出てしまっていますが

ご了承下さいませ。


※4stクレアスクーピーのセンタースプリングは、実質はサイズが少し違いますが、レギュレーションの

「同一メーカー同一排気量スクーターで、無加工ボルトオンの物のみ使用可」という文面の内容は

満たしていますので追記しました。

ちょっとねじ込まなければ入りませんがいける範囲、と言う事で…

ちなみに私はコレを愛用していたりもしますが(以下略

(※たまにドリブンに噛み込むので頻繁なチェックも必要)


最終更新2010年5月11日


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