駆動系の基本


ここでは、スクーターの一番面白く、そして難しい所である「駆動系」について語りたいと思います。


さて、ここをご覧になられる方は、駆動系について最低限の知識は持っていらっしゃると思います。
ですので細かな説明は省略させて頂きますね。



プーリー編


各種プーリー


・・・初めて「改造してスピードを上げたい」と考える場合、大半の方がまず「プーリー」の交換を考えると思います。
もちろん、「CDIによる電気式リミッター」の解除をしなくても最高速が上がりますので、お手軽なチューンと言えますね。

しかし、ここで「リミッター」の意味を考えて下さい。
よくあるパターンとして、「機械式リミッター」という言葉を、「プーリーやボスワッシャーでスピードを抑えている」という意味合いに誤解されていることがあります。

確かに、電気式の「回転数」リミッターの存在しない6.8psJOG系やZX以外のDio系等は、駆動系を交換することによって60km/h以上のスピードが出せますが…

しかしそれは、もともと60km/hしかスピードが出ない様に作られているエンジン(駆動系も含む)に、駆動系チューンでスピードを出しているという事なのです。

・・・これは「リミッターカット」では無いのです。

私は、ノーマルに近い非力なエンジンに「社外ハイスピードプーリー」等を入れるのは好きではありませんし人にも薦めません。
なぜなら、「最高速」は上がるかもしれませんが、その他の再加速力登坂力がかなり犠牲になってしまうからです。

プーリーという物は、ウェイトローラーの移動する角度、フェイス面の角度、プーリー本体の厚み等、さまざまな要素が集まって「変速」を行っている物ですので。
当然、ランププレートの角度シーブ(トルクカム)の溝の角度とも深い関連性があるのです。

はっきり言いますと、

トータルバランスで加速&再加速&変速を行っている「駆動系」の、1つの要素である「プーリー」のみを交換してもデメリットの方が大きい

という事です。


私の知る限りでは、いくら「車種別専用設計」の社外品プーリーでも、再加速力や登坂力をノーマルと同じに保ったまま「最高速」が伸びる様なプーリーはありません。

(ベリアルサービスやオクムラエンジニアリングの「純正加工品プーリー」なら、そんなにデメリットも無いのですが。)

ノーマルエンジンに社外品プーリーを組み、サーキット走行をした事がある方ならお分かりだと思いますが、最高速からフルブレーキングし、そこからアクセルを開けてもノーマルプーリーの様には加速しませんね。


・・・この様に、エンジンがノーマルに近い状態なら、わざわざベストに近い変速効率を狂わせてまで社外プーリーを入れるメリットはほとんどありません。
パワーがあるエンジンなら、少々の変速のおかしさなどはパワーで誤魔化しが効いてしまうのですが・・・


という事ですので、元々60km/hしか最高速が出ないエンジンならば、それ以上を欲する場合であれば上級車種の純正流用が一番バランス良く速くなります。

もちろん、プーリーのみ交換してもあまり効果は出ませんが・・・
6.8ps3KJ-JOGならばZR等の駆動系&ファイナルギヤの交換、AF27DioならライブDio-ZXの駆動系(フェイス、ボス等以外)&ファイナルギヤ交換といった所です。

(ホンダ車だと全てボルトオンという訳には行きませんが…例えですのでご容赦を)

ただ単純に最高速を伸ばしたいのであれば、「駆動系の変速比」をハイギヤードにするより、「ファイナルギヤ」の減速比をハイギヤードにした方がはるかに効果的です。

ギヤのみの交換なら、「変速」を行っていく効率と言う物はほとんど狂いませんので。


まとめますと、

非力なエンジンの場合、プーリーを交換してもデメリットの方が多い

最高速のみを伸ばしたいのであれば、変速を狂わせずに最高速が伸びる「ファイナルギヤ」の交換が一番バランスが良い

純正流用する場合も、一つだけパーツを交換するのでは無く、駆動系全部を「トータル」で考えるべき

と言う事です。

・・・プーリーのおかげで変速がメチャクチャになっている場合、チャンバーやキャブ、ボアアップ等のチューン時まで悪影響が及んで来る事もあります・・・



ベルト編


各種ベルト


さて、次は「ベルト」についてです。


一般的には、「社外品強化ベルト」という物が売られていますね。

殆どの品が「ノーマルより2〜3mm長い」という物です。

たしかに長ければ、プーリーを外周端まで使い切っていないのなら、その分ベルトを外側に移動させることが出来、ハイギヤード化が可能です。
(当然、ウェイトローラーの移動量=プーリーの移動量&シーブの開き具合に余力がある場合のみですが)

しかし・・・長いベルトだと「ロス」が出てきます。
「最大変速比」が同じであれば、直径の大きいプーリーや無駄に長いベルトを使う必要は無い訳です。

ここからは「基本的なFNマシンの作り方」からの引用ですが、非力なマシンでどうスピードを稼ぐか、という事を私の経験より解説しております。


「基本的なFNマシンの作り方 Dio編」より引用文

そしてレスポンスをシーブで稼ぎ、犠牲になる最高速を伸ばすために変更するべき所はベルトとファイナルギヤです。

まずベルトですが、ノーマルベルトの「23100-GAG-751」よりも最大変速比を大きくするために、「23100-GR1-753」というベルトを使います。
これはノーマルと比べて幅は同じでわずかに外周が短い物です。

短いベルトを使う理由は「最大変速時のプーリー側のベルト位置を変えずに、シーブの内側にベルトを落とし込む」という狙いです。

リヤスプロケットを小さくするのと同じ理由です。

最小変速比から最大変速比までの「ギヤ比」が同じであれば、ベルトの回転半径が小さければ小さいほどロスが少なくなると言う事ですね。

仮に「10-30」というスプロケットと「20-60」というスプロケットがあるとします。
減速比は両者共「3.000」になります。
しかし実際にそんなサイズのスプロケットを付けて走行するとしたら、どう見ても「20-60」の方がロスが大きそうですね。

ノーマルスクーターのエンジンパワーは小さいため、「ハイスピードプーリー的」な考え方ではダメだと言う事です。

そしてベルトを使い込み、幅を狭くすることによってよりいっそうシーブの内側にベルトを落とし込むことが可能です。


以上です。

パワーが無いエンジンではもちろん、パワーがあるエンジンでも「ロス」があるとそれだけ損をしている事になりますからね。

エンジンとの兼ね合いも大切な訳です。


このエンジンとの「兼ね合い」という物は、駆動系の仕組みを100%理解していないとなかなか判断出来る物では無いですが…

はっきり言いますと、「長さや幅も計測せず、単純に「強化ベルト」を入れた所で何のメリットにもならない」という事です。

ベルトという物は駆動系パーツの中でも、一番寸法の変動が激しく不安定な物なので、きちんと理解しなければ全く意味の無いパーツになるとお考え下さい。


そしてさらにプーリーボスの長さによってもベルトの太さは変えなくてはいけません。

プーリーボスの長さによってもプーリー&シーブの変速幅をどこまで使うか(ベルトがどこまで移動するか)が変わるものなのです。

このあたりはプーリー表面やシーブ表面にマジックで線を引いてみると、視覚的にベルトの移動量が分かりますね。

プーリー最大変速量 シーブ最小変速量

このようにマジックで線を引いておき、どの位の位置にベルトがあるかを判断します。

もちろん、「何がどうなってどう動いているのか」を理解していなければマジックの位置「だけ」に誤魔化されてしまいますよ?



クラッチ関係編


各種クラッチ


さて、次は「クラッチ」です。

このパーツは主に「クラッチミート回転数」に関係してきます。


※注意!

私の個人的定義では、「回転を上げリヤタイヤが動き出す瞬間」が「クラッチイン」で

「クラッチが完全に繋がり同時に変速も開始する辺り」を「クラッチミート」と定義しています。

…実際の「ミート回転」というモノはかなり分かりにくいですが、半クラッチの存在を加味した定義とご理解下さいませ。


一般的に、「クラッチミート=0発進加速」という方向性で考えられていますね。

これは基本的にクラッチシューの軽量化やクラッチスプリングの強化により、クラッチシューがクラッチアウターに完全に「喰いついてしまう」タイミングを、高回転側のパワーバンドに入れてやるという事です。

これによりパワーバンド内で0発進が行えることになります。


しかし、「クラッチミート回転数」という物は、0発進のみに関係してくる物ではありません。


一番重要なのは

設定したクラッチミート回転数が、再加速時のレスポンスに関わってくる

という点です。

これはスクーターのエンジンのレスポンスを決定付ける最大のポイントですので、ここからはじっくりお読み下さい。



仮に、クラッチミート5000回転、変速ポイント8000回転、パワーバンド8000〜10000回転のエンジンがあるとします。

高回転での全開走行時にアクセルをOFFにして、エンジンの回転数が「変速回転数より下の回転(仮に6000回転)まで」落ちた場合、再度アクセルを開けても6000回転からの回転上昇になりますね。

このような場合、クラッチミートが「5000回転」に設定されていますので、アクセルを開けた瞬間の「6000回転」の状態ではクラッチシューがアウターに密着してしまっています。

この場合「変速回転数(=パワーバンド)」よりもかなり低い回転数で再加速しようとしている事になります。

ギヤ付きに例えると「回転数がパワーバンドに入っていない状態で、クラッチを完全に繋いでアクセルを開けている」事になりますね。

走行している以上「タイヤからの走行抵抗」等も存在しますので、このような状況ではスピードも回転数も上がらない訳です。


以上の理由により、

クラッチミート回転数は、最低でもパワーバンドの下限回転数以上に設定しなくてはならない

という事です。

ですがクラッチイン&ミート回転数は「変速回転数」を越えてはいけません。

このような場合、プーリー&シーブがかなりハイギヤードになりつつある状態でクラッチがミートし始める事になってしまいます。

ギヤ付きで言う「2速発進」ですね。

(ちなみにどんなハイパワー車でもこのようなセッティングでは0発進はスカスカになってしまいます。それほどスクーターの変速というものはシビアなのです)


・・・しかし一般的にはそこまでクラッチミートを上げられるパーツは売られていませんね。

昔デイトナから「アルミ軽量クラッチシュー」という物も販売されていましたが、それでもノーマル+2000回転位でした。

これはメーカーさんがストリートでの使用を考え、音量や燃費の問題を考えられているのだと思います。


ですが、本当に速いマシンを作りたいのならば、リヤタイヤを接地させた状態で、ブレーキを握らずに空ぶかしが出来る位のクラッチミート回転が必要なのです。

0発進時にすでに回転がパワーバンドに入っているのが、チューン車として最低限のセッティングだと私は思いますので・・・

実際はアクセル全開スタートかそうでないか、といった状況の変化もありますが、基本的に全開スタートとして考えると分かり易いですね。


※上記の説明では便宜上、「クラッチミート(アウターの)回転数=エンジン回転」として表記しておりますが、実際は変速が行われているため、エンジン回転=アウター回転では無い事をご了承下さい)

これは、駆動系と言う物は変速が行われる為に、最小変速状態と最大変速状態とでは、エンジン(クランクシャフト)の回転数は同じでも、「クラッチシューの回転数」は違ってくると言う事です。

すなわち、最大変速時にアクセルをOFFにしてエンジン回転数を落としても、エンジン回転数自体はさほど低下してはいかないとも表せますね。


実際のセッティングにおいては、

クラッチ「イン」回転数が現実的なパワーバンド回転数まで入ると

実際のその後のクラッチ「ミート」回転は

パワーバンド上限から外れてしまう程高回転になる

と言う事になりがちなので、「クラッチイン」と「クラッチミート」はお間違えなき様にお願いします。

(ライブDioZXやJOG−ZRのフルノーマル車でも、クラッチインは4000rpm程度、ミートは6000rpm程度になっていますからね)


後、「クラッチイン回転数を上げると、アクセルを開けてからリヤタイヤが動き出すまでの時間がロスになる」という説も良く聞きますが…

それはどう見てもクラッチイン回転数以前の問題です。

…クラッチシューがアウターにくっつくまでは、無負荷でエンジン(クラッチ)は回転しているのですよ?

その無負荷状態での回転上昇が鈍いと言う事は…セッティングがきちんと出来ていない証明にしかなりませんね。


「半クラッチ」が長いセッティングだと…確かに少々のロスも発生しますが、半クラッチ状態でも「前に進む」セッティングがきちんと出来ていれば何も問題はありません。

上記の通り、クラッチと言う物は0発進だけに的を絞った物ではない、と言う事をご理解下さいね。



以上でクラッチ編は終わりです。



シーブ&センタースプリング編


※注意!!

この項目に関してはHP開設前の2001〜2002頃に当時の理論を書き留めて置いた物なので、

現在ではかなり間違った理論となっています。

初めて読まれる方は参考程度とし、後の方のコンテンツでの理論を正規の私の理論として

お考え下さいませ。

ちなみに当時はトルクカムという呼称はさほど広まって無かったのでヤマハ風に

「(スライド)シーブ」って書いてます(笑


シーブ&センタースプリング


さて、次はシーブ&センタースプリングです。

シーブ(トルクカム含む)については、スクーターチャンプ等に詳細が記載されていますね。
文章ではうまく説明出来ませんので、そちらをご一読下さい。

なお補足として、溝が直線に加工されているトルクカムは、変速幅を広く、もしくは変速時間が長くなるようにチューンした上で使用する物です。

回転上昇は速く&スムーズになりますが、いくらエンジンパワーがあっても、プーリー&シーブが変速している時間を短くしてしまう物ですので、使用にはある程度のチューンが必要ですね。

(一気に変速範囲が終了してしまうと、エンジンパワーに余力があってもスピードに繋げる事は出来ません)

ここでの「変速幅」はトルクカムだけではなくプーリーの変速比も関係しています。

しかし…私はここでハイスピードプーリーを入れるのではなく、まずファイナルギヤで調整を行うべきだと思いますよ。


もちろん何が何でも社外品の直線溝トルクカムを使えば良い、と言う事ではありませんが…

このトルクカムという物、最近は色々と注目されていますが、大事なのは溝の角度なんですよね。

これが自分の使っているプーリーやエンジン特性に合わないと、ただくっつけても何の意味も無いです。

しかしホンダ車は元々の形状が致命的に悪いので、チューニングを前提とせずとも交換すべきだと私は思っていますよ?



では次は「センタースプリング」です。

このパーツは、ハイパワーエンジンだと「ベルトのスリップロスをある程度防ぐ」という役目です。

強化する事によって「変速回転数の高回転側への移行」もあわせて行えます。

しかし非力なエンジンには全く向きません。

変速が大幅に変わらない程度の硬さの物を入れれば良いでしょう。


基本的にヤマハ車であれば、シーブの溝がまずまず直線的なので、センタースプリング強化によるキックダウンの強化については有効です。

しかし加速側のトルクカム溝角度がきつめ(寝ている)の為、センタースプリング硬度で変速回転数を制御するのにはあまり向きません。

(トルクカムという物は溝角度がきつければきつい程、加速側ではセンタースプリングの影響を受けにくくなる物です)


しかしホンダ車のトルクカム溝はかなり「への字」に近い為、センタースプリングを強化してもほとんどメリットが得られません。

加速側だと、ただでさえ前半溝の角度によって変速が鈍いのに、センタースプリングで余計に押さえつけて変速を鈍らせることになってしまいます。

これは「回転数を上げた変速」といった方向性では有効ですが、ただでさえ変速幅とエンジンに余力の無いホンダ車ではよほど高回転型エンジンで無いと意味がありません。

(溝後半で90度の直線になっている部分では、そこで一気に開こうとするドリブンを押さえようとする力があるので効果を発揮しますが・・・)


センタースプリングを強化する位なら、トルクカムの溝を一直線にして寝かせてやり、ヤマハ風にWRを軽くした変速の方がはるかに効率的となりますね。


…全ての状況がこうなるとは言えませんが、私が認識しているのはこの程度ですのでご容赦下さい。



ファイナルギヤ編


ファイナルギヤ


最後にファイナルギヤです。

あえてこれを最後に持ってきましたが…本来、駆動系をチューニングしようとするのであれば、これを最初に見極めるのが大事です。

まず、ギヤの歯数を数えて計算する、もしくはサービスマニュアルやカタログを参照し、自分のエンジンの1次減速比&2次減速比を把握しましょう。

もちろんこの数値はクランクシャフト(エンジン)回転数に対しての「最終減速比」なので、コレ以降に影響されるものはリヤタイヤの外径しか無いワケです。

当然プーリーの「変速比」もからんできた上で、最終減速比もかけあわせた物が「トータルの減速比」ですね。


ここで一例を出しますが、素のDioとZXの比較です。


素Dio

プーリー変速比:2.450〜0.850

ギヤ歯数:12-42丁×13-45丁


(ギヤ1次減速比:42÷12=3.500)×(ギヤ2次減速比:45÷13=3.461)=(ギヤ総減速比=12.113)

実際の駆動系の「総減速比」は

(プーリー最大変速比=0.850)×(ギヤ総減速比=12.113)=10.296


Dio-ZX

プーリー変速比:2.850〜0.860

ギヤ歯数:13-41丁×13-45丁


(ギヤ1次減速比:41÷13=3.153)×(ギヤ2次減速比:45÷13=3.461)=(ギヤ総減速比=10.912)

実際の駆動系の「総減速比」は

(プーリー最大変速比=0.860)×(ギヤ総減速比=10.912)=9.384



この2車種を比較しても、これだけの差があります。

プーリーが最大変速した状態で…クランクシャフトが10.296回転しなければリヤタイヤが1回転しない素Dioと、クランクシャフト9.384回転でリヤタイヤが1回転するZX、と言う事です。

実際、この「電気式レブリミッター」の無い素Dioは、「駆動系リミッター」とかよく言われていますが、この数値を見て頂ければ…
決してプーリーがリミッターでは無いと言う事がご理解頂けるかと思いますよ。

フルノーマル新車状態だと、プーリーの最大変速比には数値的な差は全くと言って良い程ありませんね。


もちろん、ベルト寸法やその他色々な物に影響される物が「変速比」ですが、ギヤとプーリー、「最終的に減速される」のはどちらでしょうね?

…こういった事を無視して、最大変速幅の大きいハイスピードプーリーを入れた所で…結果的にファイナルギヤのギヤ比で無茶苦茶に減速されてしまうのではあまり意味があるとは言えません。

これは算数が出来れば算出可能な数値ですが、はっきり言ってこれを理解しておかないと、パワーに関するチューニングを物理的な「スピード」や「加速力」に繋げる事は絶対に不可能だと言っても良いでしょう。

最終的にはリヤタイヤの直径も関わって来ますが、これは簡単な事なので割愛しますね(笑


最後に…上ではホンダ車を一例に出しましたが、ヤマハ車でも実は車種によって減速比にかなりの差がある物があるんですね。

なので最初にそこを把握しておかないと…「ライバルと同じプーリーを入れたのに全然最高速が上がらない…」という事になるのでご注意下さい。

あ、通常のギヤ付きバイクに乗った事のある方ならすぐにお分かりかと思いますが…この場合の「減速」というのはスピードが落ちていることを指すのではありませんよ?(笑




さて…長くなってしまいましたが、吸気系のページでも触れましたように、一番大事なのはやはりトータルバランスです。

こればかりは一朝一夕にはいきませんので、常に上を目指すセッティングをする事が大事だと思いますよ。

何でもそうですが、「何か一つパーツを組めば速くなる」ことはなかなか無いですね。

メリットが出れば必ずデメリットも出るという事です。

世の中、「ポン付けパーツで、欠点も無く、しかも速くなる」ようなおいしい駆動系パーツはありませんから・・・




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