ここでは、私のSS1/32mile&サーキット走行用のFSマシン、「2JA-JOG・ねぎのリーダーすぺしゃる」(笑
をご紹介します。
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-2005年5月更新-
SS1/32mile・SBクラス ベストタイム4秒23205年度現在、SBクラス参戦マシン最低排気量車(笑
現在の車重・55kg
このエンジンは「ピストンリードバルブ形式」のため、シリンダー後部にマニホールドが装着されますね。
当然リードブロック内側の容積も「1次圧縮比」に関係してきますので、リードブロックが入るギリギリのクリアランスを残して埋めてしまいます。
左側の写真で、灰色に見える部分は全て埋めています。
埋めるには、私はデイトナの「アルミ金属充填剤」を使用していますね。(安価ですので)
右側の写真がノーマルとの対比です。ノーマルリードブロックが入る部分はほとんど埋まってますが(笑
ちなみにノーマル車でも応用可能ですね。結構トルクUPしますよ。
実はコレ、裏の世界では有名な某車用のパーツだったりしますが(笑
モーター式に比べ信頼性は抜群に高いですよ。
SS1/32mileのみの使用でしたら水冷システムはあまり必要ありませんが、一応サーキット走行もこなしますので・・・
以前は車の燃料ポンプを流用していましたが、たまたま「定番」のブツが安く入ったので、04年度よりコレを使用しています。
コレ、知っている人は知っていると思いますが…ヒントは外車です(笑
この様な弊害がありますので・・・
ちなみにベリアル&キタコのウォーターポンプも某車用パーツのため、水漏れによるポンプ故障の心配はまずありませんね。おすすめですよ。
理由は、12V駆動だとポンプの回転が速すぎて、冷却水がラジエターで冷えきる前にヘッドに帰ってきてしまうからです。
(自然対流循環でもOKな程、「ウォーターライン」が短いので)
ドラッグレース専用車両でも、何本も走る場合はタレが出るので水冷ヘッドはおすすめです・・・高価ですが(笑
左のマニホールドは、キタコ製「旧型」ワークスタイプです。
しかしこのマニホールド、1次圧縮比が高い設計の代わりに、3.50-10サイズのタイヤが履けないという致命的な欠点があります(泣
・・・サーキット走行では結構ツラいですね。
(3.50-10サイズが履けるマニホールドも存在しますが、1次圧縮比の面でかなり不利になってしまいます。)
右の写真がブツですが、キタコ製現行ワークスタイプよりはリードブロックがシリンダーにめり込む設計となっていますね。
…しかしコレ、写真の通り新品の3.50は絶対履けない程クリアランスがシビアです(汗
加工&調整に苦労しましたが、3.50の恩恵を受ける為に頑張りました。しかしタイヤとのクリアランスは1mm強しかありません…
もちろんサーキット走行で100km/h近く出すとやはりタイヤが削れてしまいましたが…タイヤ外周なので気にしないコトに(笑
検索されると分かると思いますが、いくら高性能なPWKといえどPAX加工を施す余地はあったりするんですよね。
あ、もちろん外注ですよ?(笑
以前のベリアル改よりはかなりエキパイ&膨張室が太く、容量的には大きくなっていますね。
ちなみにチャンバー全長はほぼ同じとなっていますが、形状で回転の「伸びきり」に優れる特性の物をベースにしているので、最高回転は+1500rpm上乗せ出来ています。
(SS1/32mileでMAX12500rpm)
競技車両の特権ですね。
ベースはおそらくモトクロッサー用のローターだと思ますよ。
キタコ製等に比べて重く、それなりの慣性重量がありますのでトルクが出せます。
もちろんプラグ1本分の発電量しかありませんが・・・
余談ですがこのインナーローターの製作者は、公道仕様マシンにインナーローターを装着し、バッテリーでライト等を点灯させているツワモノです(爆
社外品を多用すると、特性が分かりづらいのとコストパフォーマンスが悪いといった理由があるからです。
ハイパワーマシンでサーキット走行を楽しむ場合、駆動系はすぐにへたってしまいますので・・・
定番の最大、最小変速側両方の加工ですね。
フェイスとプーリーの接触面もある程度切削し、最大変速比を広げています。
これらはプーリーボス長、ベルト幅&長さと相談しながら加工具合をセッティングします。
最近は社外品が出ていますが、この加工方法は昔からあったんですよ。
特にホンダ車には効果絶大でしたね。
おまけ:品番「22401-KG8-000」
クラッチ本体は2JAですが、私は半クラッチが長いのは嫌いですので、半クラッチ時間が短くなる秘密加工を施しています。
もちろん軽量化済みです。
ちなみにクラッチミート回転は約8000回転前後に設定しています。
本来の改造スクータークラスマシンとは少し趣が違っていますが、純粋なレーシングフレームですね。
フロント廻りはモンキーRステム&トップブリッジをベースに、NSR用フロントフォークを使用しています。
剛性が足りないのでRSヨコタのスタビを2機がけしていますが…まだ足りません(笑
スピードメーターはおそらくNS系の物です。見えませんが定番の140km/hステッカーが貼られていますよ(笑
丁度良いメーターギヤがあったので、サイクルメーター計画を放り出してアナログにしてしまいました。
タコメーターは追浜製「PET2000」です。精度はともかく、軽くて取り回しが良いので私は好きなんですよ。
(バックライトが無いとか機能が無いとかは置いときまして・・・雰囲気で勝負ですんで)
水温計は・・・PCを趣味とされている方でしたらお気づきかと思いますが、コレPC用の温度計なんです(爆
これのセンサー部を、普通の水温計のフィッティングに耐水加工を施して埋め込んでいます。
・・・なんといっても980円ですから。壊れても全然痛く無いんですよね(笑
あ、もちろん各メーターはフローティングマウントして振動の影響を最小限にしています。
電子部品は振動に弱いですからね〜。ガチガチに固定するのは良くありませんよ?
・・・今はほとんど見かけませんが、ホールレスタイプって私、大好きなんですよ〜。
ブレーキは10インチホイールでは限界サイズの220φ大径フローティングディスクローター&NSR用2ポットキャリパー&アールズメッシュですが…これでも止まりませんね。
改造スクーターは「エンジンブレーキ」が全く使えませんので・・・
NSR50よりはるかに小さい車体で、NSR50と同じかそれ以上のスピード域からブレーキのみで減速するんですよ。
…まあそれが楽しかったりするんですけどね。
私のマシンはステム&トップブリッジが鉄製のモンキーR用なので、RSヨコタのトップ&フォークスタビライザーで剛性のUPを図っています。
アルミ製トップブリッジ&ステムは高いので(泣
そしてステアリングダンパーも装着しています。
ステダンが無いと縁石踏んだ時にフロントが空中で踊り狂いますのでね(笑
やっぱりヤマハ縦置きにはアクティブホイールですね〜。
ちなみに2004年より、鉄製ではなくアルミ製のアクティブホイールに変更しました。
ワンオフマニホールド使用により無理矢理3.50が履ける様になったので、現在は中古の3.50を履かせています(笑
さすがに前時代的すぎて、最近のFNマシンの方がはるかに安定すると感じていたので、定番オクムラを使用し、サスの動きを良くする為にレイダウン加工を施しています。
全長270mmのサスを寝かせてしまうとかなりリヤが下がって曲がりにくかったのですが、3.50を履かせる事により解決しました。
ちなみに改造スクーターのアルミフレームでも当時としてはかなりリヤサスが「寝て」付く設計なのですが、さすがに15年前の設計なので(笑
格好はどう考えても2本サス仕様の方が好きなんですが、走行性能には換えられないので(泣
さて、これで一通りの紹介はおしまいです。
一応企業秘密にしておかなければならない部分がありますので、説明不足はご了承下さいね。
運良く当時のフレームが手に入ったので、寄せ集めながらも当時の雰囲気を崩さず仕上げてみたのがこのJOGなんです。
排気量も当時のFSクラス規定の59ccですしね。
しかしできることなら80年代後半〜90年代初頭に改造スクーターのレースをやりたかったです。
ですが昔モトチャンプのビデオで見た、「スクーターの究極点」であるスタイルは、時代が過ぎても色あせないものですね。
時代や性能はどうあれ、私にとってこのJOGは、長年夢見た「究極のスクーター」なのですから…
まずエンジンですが、ポート等の詳細は企業秘密(笑)ですので、縦置きヤマハエンジンのツボをひとつ。
こちらは水冷ヘッドの水を回すためのウォーターポンプです。
普通のモーター式ですと水漏れによるトラブルが多いので、私はあまり信用していません。
そして12Vでは無くラジコン用の7.2Vバッテリーで駆動させています。
こちらは吸気系パーツです。
ですので05年より青木製作製のワンオフマニホールドを使用し、無理矢理3.50を履かせています。
キャブは…以前のPWKは04年度の名阪戦の前に盗まれてしまいましたので、新規のブツを29パイに拡大&「PAX加工」を施しています。
こちらはインナーローターです。
点火には青木製作製インナーローターを使用し、RS125のCDI&イグニッションコイルで制御しています。
駆動系は、特に社外品のてんこ盛りというワケではありません。
左側の写真は加工プーリーです。
右側の画像はこれまた定番、加速側のみ直線加工のシーブ(トルクカム)です。
クラッチ系は写真がありませんが、最強の純正流用品リード125のクラッチスプリングです。
最後に車体ですが、今は無きオクムラエンジニアリングのアルミフレーム&FRPタンクシートがベースです。
メーター類は機械式アナログスピードメーター&デジタルタコメーター&水温計です。
フロントホイールはキタコ製のホールレスアルミホイールをミクニのハブにセットし、2.15幅のリムに3.00-10サイズのタイヤです。
リヤビューです。
当時としては幅広の2.15サイズのリムですので、3.50-10サイズが無理なく履けますね。
リヤ足廻りはエンジンをハンガーレスのリジットマウント、ミクニ製のサブスイングアームを使用しカヤバMGS280mm×2で2本サス化していましたが…
こんな感じでオクムラを「寝かせて」います。
当時のノーマルフレームのサスマウント設計と比べれば、2本サス仕様でもはるかに良いですが、時代が変わってますのでね…
…私が若かりし頃にあこがれた「スーパースクーター」ですが、まさか自分で所有出来る日が来るとは思ってもいませんでしたよ。
性能的には今のスクーターと比べる事は出来ませんが、私もスクーターレーサーのはしくれですので、このマシンを精一杯操っています。