さてさて…このコーナーでは常連キャラ化しつつある「みかんドラ」ですが、本日もそのみかんドラのレジェンドについてお話いたしましょう。
今回はタイトル通り、「ピストンピンクリップ」にまつわるお話です。
ピストンピンを入れ、左右からとめるあのサークリップ状の輪っかですね。
コレ、整備に慣れていない人にとってはちょっと着脱が難しいですよね。
特にヤマハ横置きエンジン車は、シリンダースタッドボルトが邪魔になり、慣れていないとかなりの苦戦を強いられるモノなんですよ…
さて、みかんドラの愛車はばあちゃんのJOGでしたが、そのJOGもいいかげん走行距離が伸びてしまい、パワーダウンを感じるようになって来たんですね。
みかんドラは、早速腰上のオーバーホールをしようと思い、パーツを購入して来たんです。
ちなみにその頃私は、一応メカとして
「腰上をバラして組む場合、一度は教えながら作業をしてあげるが、2回目からは絶対手伝わない」
というスタンスでいたんですよ。
これは今でも持続していますが・・・ただ「めんどくさい」という理由で人に頼むのって私大嫌いなんです。
スクーターに乗っている以上、腰上のオーバーホール位は何度も経験する事ですので、新人のチーム員にはいつもそうやって教えていたんですよ。
こればかりは自分の手を汚してキズつけて…じゃないと永遠に覚えられませんからね。
ちなみにみかんドラは…以前興味本位で「シリンダーの中が見てみたい」とのたまったので、私しぶしぶ腰上を開けるのに付き合った事があるんですよ(笑
なので今回は2回目…「自分でやりなよこの阿呆♪」とみかんドラに言い放って放置プレイでした。
あ、1回目のバラシの時にすでにシリンダーに縦キズが入っていたのですが、みかんドラが「パーツ買うお金が無い」と言うので…完全に無視してそーっとヘッドを閉めておきましたがね。
で、某みかんドラが泣きついて来るのを楽しみに待ちつつ、自宅待機をカマしていた私ですが…
来ました。ヤツから
「ピストンのとこのクリップが何度やっても入らねぇよ…(泣」
と
とっても嗜虐心をつつかれる連絡が入ったのですよ(笑
とりあえず「ちゃんすだな」と意味も無く思った私は、早速みかんドラの困り果てている姿を眺めるためにヤツの作業現場へ赴きました…
するとそこには…新品ピストンのくっついたエンジンを前にして唸っているみかんドラの姿が。
とりあえず笑い飛ばし、早速現状を確認するコトに(笑
やはりピストンと片側のクリップは入っているものの、ピストンをコンロッドに装着した状態でクリップを上手く入れられず困っていた模様です。
その様子を確認した私は、とりあえずラジオペンチを手に取り、クリップをあてがってみて入りにくいのを確認した後、みかんドラに
あっはっは(爆笑」
「コレが入らないのか?ダメダメさんだな君は…
などと笑い飛ばしましたが。
で、そこから「何で入らないのか?」とか「ヤマハは確かにやりにくいけど、古いピストンで練習はしたのか?」などと執拗に言葉攻めで攻めまくりました。
さすがに某みかんドラも、コレが自分では入れられずなおかつ私には出来ると知っていますので、おとなしく説教攻撃に耳を貸していましたよ…
(といいますか、普通はいきなりじゃなく練習してからチャレンジしますよねクリップって…)
そんなこんなで私が小一時間ほど説教し、メカ&チューニングのなんたるかを教えた上で、
「んじゃ、そろそろ帰るわ」
と
とどめの一撃をHITさせましたが。
当然ヤツは私に殴りかからんばかりの勢いで
「そんだけうんちく垂れておいて出来ないのかよ!しかも帰るんかい…」
と叫びましたがね…
まあ当然ですが…そこで私は必殺の一撃を繰り出す事に。
「ちゃんとピストン見てみろよ。クリップはどうなってる?」
「あれ!?…入ってるジャン。」
そうです。
実は1回目にクリップを確認した(と見せかけた)時に、神速の早ワザでクリップを装着しておいたのですよ。
どうやら
私 の 勝 ち で す ね
…帰り際に悔しそうな顔をするみかんドラがとっても印象的でしたよ。ええ(笑
今回は何とか辛くも勝利を収めた私ですが…この後もワケのわからんバトルは走り以外でも続くんですよね。
今回は数少ない(?)私の勝利のお話でした(笑
ちなみに私、初めてクリップ装着にチャレンジした時には…バイク屋さんでいらないピストンと腰上を貰って来て、
クリップを入れられる様になるまで
練習しましたが。
目をつぶってでも
…だって怖いじゃあないですかね(汗
いきなり自分のエンジンを「くだらないミス」で壊してしまうのはイヤだったので。
まあ、そんな感じのスタンスが今でも私の根本には受け継がれているんですよね。
これが良いのか悪いのかは分かりませんが…自分では技術向上の為に常に努力していますので問題は無いかと(笑
…今回のお話の様に無駄な時間は使わない方が良いですけれどね(汗
教訓:友人は大切にしましょう。思わぬトコロで報復されますよ…